COLUMN
飲食店の内装デザインの重要性を解説!費用や業者の選び方についてもご紹介
飲食店を運営するうえで、提供する料理だけではなく、店舗の内装デザインも非常に重要です。
居心地が良く顧客のニーズに応じた内装デザインは、満足度を高めることができます。
そこで本記事では、飲食店の内装デザインの重要性や内装工事の費用相場、業者の選び方について詳しく解説していきます。
飲食店を開業予定の方や店舗の内装工事を検討している方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
飲食店における内装デザインの重要性
飲食店において、内装デザインは料理や立地などと同様に非常に重要です。
ここでは、その重要性について以下の3つの視点からそれぞれ解説していきます。
飲食店における内装デザインの重要性
- 集客や売上の向上が見込める
- 顧客満足度の向上
- 料理やサービスなどの価値を高める
それぞれ詳しくみていきましょう。
集客や売上の向上が見込める
飲食店における内装デザインは、単に空間を飾る以上に重要な役割があります。
美しく機能的にデザインされた内装は、顧客にとってまた来たいと思えるような魅力的な空間になるため、リピーターを獲得できる可能性が高まるでしょう。
さらに、現代ではSNSの普及により、魅力的な店内の写真や動画が拡散されることで、広く宣伝することが可能になり、売上と集客力の向上に繋がるでしょう。
顧客満足度の向上
内装デザインは、顧客の満足度を高めるために非常に重要なポイントです。
清潔感があり、おしゃれにデザインされた空間は、顧客をリラックスさせ食事をより楽しいものにします。
また、デザインには店舗のコンセプトやブランドイメージを表現する力があり、顧客に良い印象を与えることも可能です。
店舗を訪れた顧客が快適で心地良いと感じる内装は、口コミなどで広がり新規顧客の獲得にも繋がるでしょう。
料理やサービスなどの価値を高める
顧客は料理だけではなく、空間や接客対応、清潔感、料金などさまざまな観点でお店を評価します。
特に、内装デザインは、お店の空間全体の雰囲気を作り出します。
よりこだわった内装は、提供される料理やサービスの質をさらに引き立てることができるでしょう。
料理のジャンルや店舗のコンセプトに合った内装は、食事の雰囲気を高めて、顧客に豊かな体験を与えることが可能です。
飲食店の内装をデザインする際のポイント
ここでは、飲食店の内装をデザインする際のポイントについて解説していきます。
内装をデザインする際は、以下のポイントを意識すると良いでしょう。
飲食店の内装をデザインする際のポイント
- お店のコンセプトを明確にしておく
- ターゲットを明確にしておく
- スタッフと顧客の動線を決める
- 内装色を決める
- 照明の明るさや設置箇所を決める
- 適した内装業者に相談・依頼する
それぞれ詳しく解説していきます。
お店のコンセプトを明確にしておく
飲食店の内装デザインにおいて最も重要なのは、店舗のコンセプトを明確にすることです。
コンセプトとは、その店がどのような価値を顧客に提供するかを定義したもので、内装デザインの基本になります。
たとえば、「家庭的な雰囲気でリラックスできるカフェ」「高級感溢れるレストラン」「手頃な価格で気軽に飲める居酒屋」などです。
このようなコンセプトによって、色や素材、家具の配置などの具体的なデザイン要素が決まります。
コンセプトを明確にしておくことで統一感のある内装ができ、顧客に対してどのようなお店なのかを伝えることが可能です。
ターゲットを明確にしておく
ターゲット顧客を明確にしておくことも非常に重要なポイントとなります。
内装や雰囲気をターゲット顧客に応じて決めることで、特定の顧客層を引きつけることができるでしょう。
たとえば、若者をターゲットにする場合は、モダンでカジュアルなデザインが適していますが、高齢者をターゲットにする場合は、落ち着いた色調や安心感のある内装が好まれます。
ターゲット顧客を明確にすることで、ターゲット層の顧客満足度を高めることができるでしょう。
さらに、素材の選択においてもターゲットに合わせた配慮が必要です。
ファミリー向けのレストランでは、子どもたちがいても安心してくつろげて、汚れにくい素材を選ぶことが望ましいでしょう。
また、飲食店の種類によって、入店しやすい雰囲気の作り方も異なります。
カジュアルなカフェであれば、開放的な空間をつくるために大きな窓や明るい照明を用いることが効果的です。
一方、高級レストランでは落ち着いた照明やプライバシーを重視した個室を取り入れることが重要です。
スタッフと顧客の動線を決める
店舗内の動線設計は、スタッフの作業効率と顧客の快適さに大きく関わるため、非常に重要です。
顧客がスムーズに移動できるように十分な通路の幅を確保しましょう。
また、キッチンとフロアのレイアウトを動線が被らないように変更することで、異なる仕事をするスタッフが効率的に働けるでしょう。
特に、レジやトイレ、待合場所を顧客が自然に流れるように設計することで、混雑時でもスムーズに動くことができます。
内装色を決める
内装色は、店舗の雰囲気や顧客の感情、行動を大きく左右するため非常に重要です。
赤色は食欲を増進させる効果があり、ラーメン店などに適しています。
静かで落ち着いた空間を作り出したい場合は、ブルーやグリーンなどの冷たい色調を選ぶと良いでしょう。
これらの色はリラックス効果があり、カフェやレストランに適しています。
過度に使用してしまうと入店しづらい雰囲気になってしまう場合があるので、適度に取り入れましょう。
店舗に合った色を選び、全体のコンセプトと調和させることにより、集客に繋がります。
照明の明るさや箇所を決める
照明の明るさや箇所も内装をデザインするうえで大切な要素です。
レストランではテーブル上に照明を配置し、柔らかく温かみのある光を使用することで、料理が美味しそうに見えるようにします。
一方で、バーやカフェでは、よりモダンなデザインの照明を使用してスタイリッシュな雰囲気を演出する場合が多いです。
また、明るさの調整が可能な照明を用いることで、時間帯によって雰囲気を変えることも可能になります。
さらに、極端に明るい場所や暗い場所ができないようにしたり、席の配置において暖房が直接当たる席がないようにしたりすることも大切です。
照明を適切な箇所に取り付けることで、顧客に快適な環境を提供し、顧客満足の向上にも繋がるでしょう。
適した内装業者に相談・依頼する
内装デザインは、適切な内装業者に相談・依頼することが大切です。
業者を選ぶ際は、過去の施工実績を確認することで、コンセプトに合ったデザイン設計が可能かどうかを判断できます。
価格や施工から完成するまでの期間、アフターサービスの質なども踏まえて慎重に選びましょう。
また、複数の業者から見積もりを取って比較することにより、最もコストパフォーマンスの良い業者を見つけることができます。
飲食店のおしゃれな内装例
以下に、さまざまなコンセプトに基づいた、おしゃれな内装例をいくつか紹介します。
高級感溢れる統一感のある内装
高級レストランやブティックカフェに適した内装スタイルは、洗練されたエレガンスさを表現できるでしょう。
使用する素材には上質な木材や皮を使用し、色調は落ち着いたベージュやブラウンを基調としています。
さらに照明には、豪華なシャンデリアを用いて豪華さを演出します。
また、個室がある点も重要で、プライバシーを重視した設計が施されている内装といえるでしょう。
個室は緻密にデザインされ、高級感と快適な環境を提供するため、照明の設定に細心の注意が払われています。
これにより、顧客は独自の空間で、食事や会話を存分に楽しむことが可能です。
スタイリッシュな内装
スタイリッシュな内装は、特に若い世代の顧客を引き付けます。
店内はカウンター席が中心で、少人数でもゆっくりと食事を楽しめるような内装が施されています。
明るい色の木材やガラスなどの現代的な素材が使用され、シャープなカウンターとクリアな空間設計が特徴です。
クールな内装
クールな内装は、シンプルなデザインが特徴となっています。
色彩はモノクロームが中心で、素材はガラスやコンクリートを基本とし、無駄を省いたクリーンな見た目が魅力です。
これらの素材は、内装にクールかつ、都会的な雰囲気を作り出すことが可能です。
また、店舗のエントランスには店舗のロゴが入っており、店舗の視認性と認知度を高める効果があります。
清潔感の感じられる内装
清潔感の感じられる内装は、壁を明るい白で統一し、自然光を最大限に取り入れています。
椅子やテーブルは、このようにシンプルで清潔かつメンテナンスが容易な素材を選ぶことが大切です。
また、店内を開放的な雰囲気にすることで、清潔なイメージをより強調することができます。
飲食店の内装工事費用の相場と施工期間
ここでは、飲食店の内装工事費用の相場と施工期間について解説していきます。
飲食店の内装工事費用の相場
飲食店の内装工事費用は、お店の規模によって大きく異なります。
ここでは、以下の規模ごとにそれぞれの内装工事費用を解説していきます。
飲食店の内装工事費用の相場
- 大規模店舗の場合
- 中規模店舗の場合
- 小規模店舗の場合
それぞれ詳しくみていきましょう。
大規模店舗の場合
個室や座敷席を含む100席以上の大規模な居酒屋やレストランの場合、内装工事費用の相場は約4,000万円〜5,000万円です。
大規模店舗の内装費用には、多くの店舗什器や仕切りが必要になります。
また、居酒屋の場合はお客さんの目を楽しませるために、和風や洋風などテーマに沿った内装デザインにすることで、費用も上がりやすい傾向です。
さらに、大規模店舗では音響設備やステージ設計など、エンターテイメント要素を含む設計が必要なこともあり、さらに費用が上がりやすくなります。
中規模店舗の場合
テーブル席やソファ席を含む30席程度のカフェなどの中規模店舗の場合、内装工事費用の相場は約1,500万円〜2,500万円となります。
カフェのデザインでは、コーヒーやケーキなどを魅力的に見せる照明やディスプレイにもこだわる必要があります。
家具や仕上げ材などでより高品質な物を選ぶ場合が多く、それにより費用が上がる可能性があるでしょう。
小規模店舗の場合
ラーメン屋や立ち飲みなどカウンターだけの小規模な飲食店の内装工事費用の相場は、約800万円〜1,000万円とされています。
デザインにアクセントを加えることで、小規模でも印象的な店舗を作ることが可能です。
さらに、基本的にはシンプルかつ機能的な内装にすることで、費用を抑えられます。
飲食店の内装工事の期間
飲食店の内装工事期間は、一般的には最低でも2カ月を要するものの、店舗の規模や条件により大きく異なる場合があります。
たとえば、一般的に20坪の店舗でスケルトン状態からの内装工事を行う場合、約1カ月の期間が必要です。
さらに、内装に特別なこだわりがある場合や、特注の設備を取り入れる際は、その特注品を製作する期間も加える必要があります。
そのため、工事期間が想定しているよりも長くなることを見込んで、開業までの計画を立てることが重要です。
飲食店の内装工事を業者の依頼する際の注意点
飲食店の内装工事を業者に依頼する際は、以下の注意点を踏まえて判断しましょう。
飲食店の内装工事を業者の依頼する際の注意点
- 飲食店の内装工事の実績が豊富か
- 口コミや評判は良いか
- 一貫体制で行っているか
- 経験豊富な職人が在籍しているか
- 質疑応答がしっかりしているか
- アフターフォローに対応しているか
- 相見積もりの取得
それぞれ解説していきます。
飲食店の内装工事の実績が豊富か
内装を手がける業者を選ぶ際には、その業者の実績が豊富かどうかを確認することが大切です。
特におしゃれで高度な技術が要求されるデザインを求める場合、実績豊富な業者に依頼することが望ましいでしょう。
業者の実績は、その業者のホームページで過去に手がけた施工写真や詳細を確認することができます。
また、業者によって得意とするデザインや工事の分野が異なるため、自分の店舗のコンセプトに合った業者を選ぶことが重要です。
たとえば、モダンなカフェの内装を得意とする業者や、伝統的な日本料理店の内装を得意とする業者など、得意分野を事前に調べておくと良いでしょう。
口コミや評判は良いか
業者選びにおいて、口コミや評判は非常に重要です。
依頼を検討している業者に依頼したことのある、他の店舗のオーナーの意見は貴重な情報源になり得ます。
特に、細かい仕上がりの質や対応の速さ、問題が発生した際の対応などは非常に参考になります。
情報を集めるには、口コミサイトやSNSを活用するのが良いでしょう。
一貫体制で行っているか
デザインから施工までを一貫体制で行う業者を選ぶことで、費用の削減と工事計画の管理がしやすくなります。
もし、デザインのみ、または施工のみを請け負う業者を選んでしまうと、工事の途中で別の業者に引き継ぐ必要があります。
その結果、時間や手間がかかり、追加の費用が発生する可能性も生じます。
一貫体制の業者であれば、それらの手間を省くことができ、工事全体のスケジュール管理が容易になるため、費用も事前に把握しやすくなります。
経験豊富な職人が在籍しているか
飲食店の内装において、職人の技術は完成度を大きく左右します。
特に、特殊な仕上げが必要な工事では、経験豊富な職人の技術が必要不可欠です。
そのため、内装業者を選ぶ際は職人がどれだけの経験を持ち、どのような施工実績があるのかを確認することが重要です。
施工前の相談時や見積もり時に過去の施工実績を見せてもらい、参考にしましょう。
質疑応答がしっかりしているか
内装業者選びにおいて、業者の質疑応答の対応がしっかりしているかは、非常に重要なポイントです。
問い合わせに対する回答が迅速かつ明確である業者は、一般的に施工実績が豊富で信頼できる会社でしょう。
このような業者は、顧客の要望を正確に理解しているため、それに応じた提案やアドバイスをしてもらえます。
業者選定の際は、事前に質問をいくつか用意し、その回答を通じて対応力や専門性などを見極め、適切な業者を選びましょう。
アフターフォローに対応しているか
飲食店を継続的に運営していくうえで、内装工事の完了後も経年劣化やそのほかの調整などの対応が必要です。
アフターフォローに対応している業者であれば、長期にわたって同じ業者に店舗をサポートし続けてもらう方が良いでしょう。
業者に問い合わせる際には、定期的なメンテナンスサービスや内装工事後の保証範囲の確認が必要です。
もし、施工した業者に満足できない点があった場合や、将来的に店舗の改装や移転を検討する際は、業者の変更を検討するのが良いでしょう。
相見積もりの取得
内装工事の業者を選ぶ際は、相見積もりを取得してコストやサービス内容を比較することが大切です。
相見積もりを取得することで、最もコストパフォーマンスが高い業者を選ぶことができます。
比較する際は、価格だけでなく、提案内容のクオリティや専門性、対応の速さや質などを総合的に評価することが重要です。施工実績や口コミ・評判などと合わせて比較検討しましょう。
まとめ
この記事では、飲食店の内装デザインの重要性や内装工事の費用相場、業者の選び方について解説しました。
飲食店の内装は、店舗のブランド価値を形成し、集客力を高め、売上に直結するポイントです。
また、内装を決める際は、店舗のコンセプトを明確に定義し、そのコンセプトに沿ったデザインを選ぶことが重要になります。
さらに、内装業者を選ぶ際は、その業者が得意とするデザインやスタイル、さらには対応の質を事前に確認することが大切です。
それぞれの業者は特定のスタイルやデザインに強みを持っているため、最も適した業者を選定することが飲食店の内装デザイン成功の鍵となるでしょう。
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