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壁紙を張り替える費用相場は?失敗しないポイントや安くする方法も解説
「壁紙の劣化や傷が気になる」「部屋の雰囲気を変えたい」という理由で、壁紙の張り替えを検討している方もいるのではないでしょうか。
壁紙を張り替える費用は、壁紙の種類や施工面積などによって異なります。
この記事では、状況ごとに張り替えにかかる費用や安く抑えるコツ、気をつけるべきポイントを紹介します。
壁紙の張り替えを検討している方は、最後までご覧ください。
【広さ別】壁紙の張り替えにかかる費用について
壁紙を張り替える際は、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。
ここからは壁紙のグレードごとの特徴と費用について解説します。
壁紙のグレードは2種類ある
壁紙のグレードには「スタンダードクロス」と「ハイグレードクロス」の2種類があります。
それぞれの特徴について見ていきましょう。
スタンダードクロス
スタンダードクロスとは量産されているもので、価格の安さが魅力的です。
デザインが豊富なわけではありませんが、ホワイトやブラウン、グレーなどの色も用意されています。
できるだけ手軽に壁紙を張り替えたい方におすすめです。
ハイグレードクロス
ハイグレードクロスは、スタンダードクロスに比べてデザインが豊富なうえ、質感や機能性に優れています。
デザインはシンプルなものから、花柄やキャラクターが描かれたものまでバリエーションが豊富です。
高い施工技術が求められるため費用はやや高めですが、質や機能性にこだわりたい方にはぴったりでしょう。
壁紙を張り替える際の費用を広さ別に紹介
部屋の広さごとの費用をスタンダードクロスとハイグレードクロスに分けて表にまとめました。
部屋の広さ | スタンダードクロス | ハイグレードクロス |
4.5畳 | 2万~4万円 | 3万~5,5万円 |
6畳 | 3万~5万円 | 4,5万~6,5万円 |
8畳 | 3,5万~5,5万円 | 6,5万~7,5万円 |
10畳 | 4,5万~6万円 | 7万~8,5万円 |
15畳 | 6,5万~12万円 | 9万~12万円 |
20畳 | 7,5万~15万円 | 10万~15万円 |
費用は、部屋の広さや壁紙のグレードによって異なります。
【場所別】壁紙の張り替えにかかる費用について
壁紙を張り替える費用は、家の場所ごとに異なります。
ここでは「キッチン」「トイレ」「洗面所や脱衣所」「廊下や玄関」に分けて費用を見ていきましょう。
キッチンの壁紙を張り替える際の費用目安
キッチンの壁紙を張り替える際にかかる費用は、約4万~7万円です。
キッチンは油汚れや臭いなどがつきやすいため、用途に合った壁紙を選ぶと良いでしょう。
油で汚れてもお手入れしやすいのは「汚れ防止機能付きクロス」で、臭いの付着を予防したいのであれば、「消臭機能付きクロス」を選ぶのがおすすめです。
そのほかにも、防火性の高い「不燃クロス」を使用するなどして、快適なキッチンを作れるように壁紙を選んでみてください。
トイレの壁紙を張り替える際の費用目安
トイレの壁紙を張り替える際にかかる費用は、約2,5万~6万円です。
消臭機能や防カビ機能のある壁紙を選ぶのがおすすめです。
トイレの面積自体は狭いですが、便器や洗面台があることから費用が高くなる可能性があります。
洗面所や脱衣所の壁紙を張り替える際の費用目安
洗面台や脱衣所の壁紙を張り替える際にかかる費用は、約4万~6万円です。
水回りは湿気の影響で、カビが生えやすくなります。
そのため、防カビ機能がついている壁紙が良いでしょう。
また撥水機能のあるものであれば、水滴を拭き忘れた場合でも安心です。
廊下や玄関の壁紙を張り替える際の費用目安
廊下や玄関の壁紙を張り替える際にかかる費用は、約2万~6万円です。
しかし、廊下や玄関が吹き抜けになっている場合は、施工面積が広くなるうえ、足場を準備する費用もかかるため費用が高くなります。
玄関は帰宅してから最初に通るため、汚れや臭いがつきやすくなっています。
そのため玄関におすすめの機能は「防汚機能」「消臭機能」「撥水機能」などです。
【一戸建て・マンション】壁紙の張り替えにかかる費用について
一戸建てとマンションでは、壁紙の張り替えにかかる費用はどれくらい違うのでしょうか。
スタンダードクロスとハイグレードクロスごとに表にまとめました。
クロスの種類 | 一戸建て(450~600㎡) | マンション(250~350㎡) |
スタンダードクロス | 45万~60万円 | 20万~45万円 |
ハイグレードクロス | 64万~90万円 | 37万~60万円 |
壁紙ごとの素材・機能性・デザインについて
壁紙には素材や機能性、デザインなど、さまざまな要素が組み合わさってできています。
素材ごとの特徴について
ここでは壁紙の代表的な6種類の素材について紹介します。
素材 | 特徴 |
ビニールクロス | ●価格が安い ●防水性があり、お手入れがしやすい |
無機質系 | ●ガラスや漆喰、珪藻土などが原料 ●デザイン性や質感が高く、オリジナル性の高い空間を作れる |
プラスチック系 | ●燃やす際に有害ガスが発生しない ●汚れや水に強い |
繊維系 | ●植物繊維や化学繊維を原料としている ●水にぬれても破れにくい |
紙系 | ●和紙や輸入紙が原料 ●シンプルなデザインが多い ●空気を通しやすい |
木質系 | ●温かみのある質感 ●銘木シートとコルクシートの種類がある |
各素材の特徴やメリットを把握し、どの素材が向いているのかを検討しましょう。
素材ごとのデザインについて
壁紙の色味やデザインによって、部屋の雰囲気は大きく異なります。
デザインはいくつも存在しますが、ここでは代表的なデザインを紹介します。
デザイン | 特徴 |
レンガ柄 | ●レトロな雰囲気を楽しめる ●洋風のお部屋づくりに向いている |
木目柄 | ●木のぬくもりで、落ち着いた印象 ●ナチュラルに仕上がる |
コンクリート柄 | ●無機質でクールな雰囲気 ●シンプル |
花柄 | ●子ども部屋など、明るい雰囲気の部屋に向いている ●好きな花を選べる |
塗り壁柄 | ●凹凸のあるデザイン ●個性的な雰囲気になる |
これらの柄に加え、どの色味を選ぶかによっても雰囲気が異なります。
素材ごとの機能性について
壁紙を張り替える場所によって、求める機能性は異なります。
施工をする場所には、どの機能性が向いているかを判断するのに役立ててください。
機能性 | 特徴 |
カビや結露の防止 | ●調湿性に優れ、湿度を吸収したり放出したりする |
消臭 | ●臭いがつきにくい ●キッチンやトイレなどの、臭いの気になる場所に向いている |
省エネ | ●光を反射しやすいため、照明の節電に繋がる |
耐水・耐火 | ●水に強く、燃えにくい ●キッチンにおすすめ |
抗アレルギー・抗ウイルス | ●花粉やダニなどの動きを抑える ●ウイルスの付着を防ぐ |
落書きができる | ●チョークの文字が消える ●小さな子どもがいる家庭におすすめ |
壁紙を張り替えるときの8つのポイント
納得のいく壁紙の張り替えをするために、押さえておきたいポイントが8つあります。
- ・表記されている単位に気をつける
- ・壁紙の張り替えが得意な業者に依頼する
- ・照明や家具、家電なども交換する
- ・壁紙が乾くまでは触らない
- ・壁全体の壁紙を張り替える
- ・施工する壁の近くにパソコンを置かない
- ・仕上がりがイメージ通りになるようにする
- ・壁の汚れが目立ち始めたら張り替えのサイン
順番に見ていきましょう。
1.表記されている単位に気をつける
壁紙の表記には「㎡(平方メートル)」と「m(メートル)」の2つの表記があります。
壁紙はロール状になっており、基本的に幅は0.9mです。
例えば1m分の面積を施工する場合、施工面積は1m×0.9m=0.9㎡になります。
㎡は施工する面積を表し、mは長さを表していることをしっかりと把握しておきましょう。
2.壁紙の張り替えが得意な業者に依頼する
壁紙のリフォームを得意とする業者に依頼することが大切です。
張り替えを得意とするかを見極める方法としては、「ホームページに実績を記載しているか」を確認するのが良いでしょう。
実績を見れば、その業者の技術や完成度の高さなどを確認できます。
3.照明や家具、家電なども交換する
壁紙を張り替えると、以前から使用している家具や家電の汚れが目立ってしまう可能性があります。
壁に設置しているエアコンは、特に汚れや色褪せが目立ちます。
壁紙を張り替えたあとに、以前よりも小さいサイズのエアコンに買い替えた場合、エアコンの跡が見えてしまうかもしれません。
4.壁紙が乾くまでは触らない
壁紙が乾く前は、凸凹としているように見えることもあります。
しかし乾く前の壁紙を触ってしまうと、シワがついてしまいます。
壁紙の施工は、乾くときれいな仕上がりになるのが一般的です。
どうしても気になる箇所がある場合は、業者に相談しましょう。
5.壁全体の壁紙を張り替える
壁の一部だけの汚れや傷が気になる場合でも、壁全体を張り替えるのが良いでしょう。
なぜなら、一部の壁紙だけを張り替えてしまうと、元の壁紙の汚れが目立ってしまうことがあるからです。
壁紙の統一感を出すためにも、全体的に張り替えるのがおすすめです。
6.施工する壁の近くにパソコンを置かない
作業中に発生するホコリやチリが原因で、パソコンに不具合が起きる可能性があります。
業者がパソコンにビニールをかけてくれたとしても、細かなホコリが入り込んでしまうかもしれません。
施工をした直後もホコリやチリが舞っていることがあるため、施工が終わってしばらくしてからパソコンを置くようにしてください。
7.仕上がりがイメージ通りになるようにする
大きめのサンプルを確認したり、ショールームで照明の当たり具合を確認したりすることで、イメージに近い仕上がりになるでしょう。
小さめのサンプルで確認してしまうと、「暗く見える」「色が薄く見える」といったことも考えられます。
そのため、サンプルはできるだけ大きなものを用意してもらうのがおすすめです。
8.壁の汚れが目立ち始めたら張り替えのサイン
壁紙を張り替える目安としては、10年程度と言われています。
しかし室内の環境によって壁紙の劣化スピードは異なります。
汚れが目立ち始めたと感じたら、そのタイミングが張り替えのサインでしょう。
壁紙を張り替える費用を抑えるコツ5選
壁紙の張り替えは施工範囲も広く、素材や機能によっては費用が高くなることもあります。
できるだけ費用を抑えたい方は、以下の内容を試してみてください。
- ・費用が安い素材を選ぶ
- ・柄の少ないデザインを選ぶ
- ・複数の業者で見積もりをしてもらう
- ・大型家具の移動を済ませておく
- ・古い壁紙の処分を行う
1.費用が安い素材を選ぶ
壁紙には「スタンダードクロス」と「ハイグレードクロス」の2種類があり、このうちスタンダードクロスを使用すると費用が安くなりやすいです。
特に塩化ビニール樹脂を原料とするビニールクロスは、費用を抑えられます。
2.柄の少ないデザインを選ぶ
できるだけ柄の少ないデザインを選ぶことで、費用を抑えられます。
柄のある壁紙は、つなぎ目同士で柄を合わせる必要があり、20~30㎝ほどのクロスが廃棄となります。
この廃棄分のクロスも費用に含まれてしまいます。
どうしても柄のデザインを選びたいなら、小さな部屋にするのが良いでしょう。
3.複数の業者で見積もりをしてもらう
複数の業者で見積もりを出してもらい、施工内容や費用を比較することが大切です。
比較をすると、どれくらいの費用が妥当であるかも判断できます。
できるだけ選択肢を増やし、施工内容と費用ともに納得がいく業者に依頼するようにしましょう。
4.大型家具の移動を済ませておく
大型家具の移動を業者に依頼する場合、別料金が発生することがあります。
施工前に自分で家具の移動を済ませておけば、追加料金がかかりません。
しかし、基本料金に移動費用が含まれている場合は、値引きできないこともあるため、事前に確認することが大切です。
5.古い壁紙の処分を行う
剥がした壁紙を自分で処理すると、費用を抑えられる可能性があります。
処分する場合、「細かくして燃えるゴミに出す」「粗大ごみとして出す」といった方法が一般的です。
燃えるゴミであれば追加料金はかかりませんが、一気に出してしまうと量が多く、回収してもらえないケースもあります。
そのため燃えるゴミで出す際は、何回かに分けて処分するのがおすすめです。
粗大ごみとして出す場合は、住んでいる地域のルールを確認しておきましょう。
張り替える壁紙の選び方
どのようなポイントを見て、壁紙を決めれば良いか悩む方も多いでしょう。
ここでは、壁紙の選び方について2つ紹介します。
部屋の雰囲気に合うかどうか
部屋の雰囲気や色合い、家具などと相性が良いかを考えるのも一つの方法です。
壁紙のデザインによって部屋の雰囲気は変わるため、作りたいイメージに合わせて壁紙を選ぶことが大切です。
どのような機能性が欲しいかを考える
施工する場所によって、求める機能性は異なります。
壁紙の機能性は防カビや撥水、消臭などさまざまあり、用途に応じた機能を選ぶと良いでしょう。
まとめ
この記事では、壁紙の張り替えにかかる費用や抑えておきたいポイント、費用を抑えるコツなどを紹介しました。
費用は施工する範囲や壁紙の種類によって異なるため、予算を踏まえて検討することが大切です。
今回紹介した費用を抑えるコツを参考にして、できるだけ費用をかけずに施工をしてください。
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