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歯科医院の内装工事にかかる費用と安く抑えるためのポイントを解説!
歯科医院の内装工事は、患者様にとって居心地の良い環境を提供するだけではなく、ブランドイメージを向上させるためにも重要です。
しかし、内装工事の費用がどのくらい必要なのか分からない方も多いでしょう。
そこで本記事では、歯科医院の内装工事にかかる費用の相場と費用を抑えるためのポイントについて詳しく解説していきます。
歯科医院の内装工事費用が決まる3つのポイント
まずは、歯科医院の内装工事費用が決まるポイントについて見てみましょう。
内装工事は主に以下の3つのポイントで決まります。
- 坪単価
- 物件の種類
- 内装工事の内容
それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。
坪単価
歯科医院の内装工事を計画する際にまず考慮するべきなのが「坪単価」です。
これは1坪あたりに必要な工事費用のことで、全体の費用に大きく影響を与えます。
一般的に、歯科医院の内装工事の坪単価は平均して約100万円程度といわれていますが、これはあくまで目安です。
具体的な費用は、クリニックの規模や立地条件、そして求める内装の質によって変動します。
例えば、シンプルで小規模なクリニックであれば坪単価は50万円程度に抑えることも可能です。
しかし、豪華な内装や大規模な施設を希望する場合は、200万円以上かかることもあるでしょう。
したがって、具体的な費用を見積もるには早い段階で内装業者に相談し、見積もりの詳細を取得することが重要です。
物件の種類
選んだ物件の種類によっても内装工事の費用は大きく異なります。
物件の種類は、新築物件・テナント物件と居抜き物件の2つです。
新築物件・テナント物件の場合、内装工事を自由に進められるため、プランニングや工事の進行がスムーズになります。
しかし、内装工事の費用が高額になる場合が多いでしょう。
居抜き物件の場合、すでに存在する内装を生かしながら工事を進めるため、費用を抑えられる可能性があります。
しかし、既存の構造に制約されるため、希望する内装を実現するには追加の工事費用が必要になることもあります。
物件選びの段階で、各物件が内装工事にどのように影響するかを理解し、最適な選択をすることが重要です。
内装工事の内容
内装工事の内容も費用に大きく影響します。
内装工事には、壁や床の材料の選定、照明器具の設置、配管の整備、電気工事など、さまざまな作業が必要です。
また、歯科医院には欠かせない衛生管理や防音対策も非常に大切になります。
さらに、最新のデジタル設備や医療機器の導入に伴う工事も必要です。
これらの工事を全て考慮すると、一般的なオフィスや店舗の内装工事に比べて、より専門的な計画が求められます。
そのため、具体的な工事内容を事前にしっかりと計画し、予算と相談しながら進めることが非常に重要です。
歯科医院の内装デザインの方向性
歯科医院の内装デザインは、患者様が安心して通える空間を創り出すために非常に重要なポイントです。
きれいや美しいだけでなく、機能的で患者様やスタッフにとって快適な環境を提供することが求められます。
ここでは、歯科医院はどのような内装デザインにすればよいのか、詳しく解説していきます。
患者様が居心地の良さを感じられる内装
歯科医院を含むクリニックでは、患者様が居心地の良さを感じられる内装づくりが非常に重要です。
スタッフの使いやすさも大切ですが、患者様目線での空間づくりが必要になります。
患者様が「居心地が良い」と感じれば、リピート率の向上にもつながるでしょう。
清潔感や明るさを確保したり、圧迫感が少なく開放感のある待合室を設計したりすると、患者様に安心感を与えられす。
法規制が守れている内装
内装を新しくする際には、新たなデザインに挑戦したくなるでしょう。
しかし、医療機関の内装には、建築基準法やバリアフリー法など、守るべき法律や条例が定められています。
歯科医院の内装では、法規制が守られていることが絶対条件です。
そのため、詳しい条件や法律に関しては、専門業者に相談するようにしましょう。
他の歯科医院と差別化できる独自デザイン
歯科医院の内装工事では、他の歯科医院と差別化できる独自のデザインにすることも大切です。
患者様のイメージアップや法律の順守を意識するだけでは、他の歯科医院と似たようなデザインになってしまいます。
その中で差別化を図るためには、診療科や顧客層、地域性に合わせた独自性のあるデザインが必要です。
例えば、子ども向け歯科医院を目指すのであれば、カラフルで楽しいデザインがよいでしょう。
逆に、高級感を演出したい場合は、壁と床を白に統一することで上品さを醸し出せます。
経験豊富なデザイナーが在籍している業者を選ぶことで、独自性を引き出せるでしょう。
歯科医院のトレンドを意識した内装
歯科医院の内装デザインの方向性を考える上で、トレンドを意識することも大切です。
近年、歯科医院の内装デザインにはいくつかのトレンドが見られます。
例えば、患者様のプライバシーを守るために、診療ブースを個室化するなどです。
これにより、患者様同士で顔を合わせることなく、リラックスして治療を受けられる環境が整います。
また、自然素材を使った内装づくりもトレンドです。
木材や石材などの自然素材を使用することで、カフェや美容室のように安心してくつろげる温かみのある空間を創り出せるようになります。
こうしたデザインは、治療に対する不安や緊張感を和らげる効果があり、患者様に安心感を与えることができるでしょう。
経年劣化を視野に入れた内装
経年劣化を視野に入れた内装を意識することも大切です。
白い壁や天井は清潔感があり非常に美しいですが、時間が経過するとどうしても汚れや傷が目立ちやすくなります。
清潔さと美しさを長期間保つためには、掃除がしやすく、防汚機能のある壁材や壁紙を選ぶことが重要です。
同様に、床材も耐久性の高いものを選びましょう。
木目やラインデザインが施された床材は、細かな傷が目立ちにくく、長期にわたって美しい状態の維持が可能です。
このように、経年劣化を考慮した内装設計により、医院の清潔感と美観を保ち、患者様に常に快適な環境を提供できるようになります。
歯科医院の内装工事にかかる費用の相場
歯科医院の内装工事にかかる費用の相場や期間はさまざまです。
新しく歯科医院を開業する方やリニューアルを考えている方にとって、どの程度の費用や期間がかかるのかは重要な情報でしょう。
ここでは、歯科医院の内装工事にかかる費用の内訳や相場、工事期間について詳しく解説していきます。
工事費用を抑えるための具体的な方法についても触れていきますので、ぜひ参考にしてください。
歯科医院の内装工事の内訳
まずは、歯科医院の内装工事の内訳について見ていきましょう。
内装工事の内訳は以下の通りです。
- 設計・デザイン費用
- 内装・設備施工費用
- 医療機器・備品購入費
それぞれの費用について見ていきましょう。
設計・デザイン費用
デザイン・設計費用とは、歯科医院のコンセプトやイメージを具体化するためにかかる費用です。
歯科医院の規模やスタイルによって費用は異なりますが、一般的には内装費用の10%〜20%程度を占めるといわれています。
予算内で設計から施工、設備の導入まで実現するためには、内装設計会社とのコミュニケーションが非常に重要です。
内装・設備施工費用
内装・設備施工費用とは、実際に施工するための費用です。
この費用は、広さや物件の種類、仕様によって大きく異なりますが、一般的には内装費用の60%〜70%程度を占めるといわれています。
内装や設備の質や内容によっても費用が変わってくるため、計画段階でしっかりと見積もりを取り、予算管理を行うことが重要です。
医療機器・備品購入費
医療機器・備品購入費には、治療台、レントゲン、滅菌機器などの医療機器の他、カルテ、受付カウンター、レジなどの備品が含まれます。
これらの費用は坪単価で50万円〜100万円が相場ですが、高価な医療機器を導入する場合はさらに高額になるでしょう。
適切な機器を選びつつ、費用対効果を考慮することが大切です。
歯科医院の内装工事にかかる費用の相場
歯科医院の内装工事は、坪単価で50万円〜100万円程度が相場といわれています。
しかし、地域や内装工事業者、使用する建材のグレードなどによって大きく異なるため、一概に費用を断言することはできません。
例えば、都市部では工事費用が高額になる場合が多いですが、郊外では比較的少ない費用で施工できることもあります。
スペースが広くなるにつれて費用は高くなるため、土地や物件を探す際は、想定する患者様の人数と合わせて検討することが重要です。
歯科医院の内装工事にかかる期間
内装工事にかかる期間もさまざまで、歯科医院の規模や工事内容によって大きく異なります。
例えば、20坪〜30坪程度の規模であれば、工事開始から完了までおおよそ1ヶ月程度かかることが多いでしょう。
ただし、これはあくまで一般的な目安であり、具体的な期間は工事内容の複雑さや工事の進行状況により異なります。
そのため、見積もりの段階で、どの程度の期間がかかるのかを詳細に確認することが重要です。
しっかりと業者とコミュニケーションを取り、スケジュール管理を徹底しましょう。
歯科医院の内装工事費用を抑える方法
歯科医院の内装工事には膨大な費用が必要なため、少しでも費用を抑えたい方は多いでしょう。
工事費用を抑えるためには、以下の4つの方法を試してください。
- 居抜き物件を選ぶ
- なるべく早く業者に問い合わせる
- 相見積もりを取る
- 予算に合った業者を選ぶ
それぞれ詳しく見ていきましょう。
居抜き物件を選ぶ
居抜き物件を選ぶことで、内装工事の費用を大幅に抑えることが可能です。
特に、元々歯科医院が使用していた物件を見つけられれば、費用の削減が期待できます。
ただし、歯科医院だった居抜き物件を見つけるのは困難なため、不動産会社などに連絡して良い物件があるかを確認してもらいましょう。
なるべく早く業者に問い合わせる
内装工事を計画する際には、できるだけ早い段階で業者に問い合わせることが重要です。
早めに問い合わせをすることで、スケジュールに余裕を持って計画を立てることができ、必要な準備や調整がしやすくなります。
また、早く業者と相談をすれば、予算内で最適なプランを立てることが可能です。
さらに、急な追加費用の発生を防ぎ、工事全体の費用を抑えることができます。
内装工事が必要になった場合は、なるべく早く業者に問い合わせましょう。
相見積もりを取る
内装工事を依頼する際は、複数の業者から見積もりを取ることが重要です。
見積もりを比較する際には、内容が明確で分かりやすく、詳細な項目が記載されているかを確認することがポイントです。
安さだけで業者を選定してしまうと、後に追加料金が発生する可能性があります。
適正な工事費用や期間を知るためにも、複数の業者から相見積もりを取り、希望やニーズに合った業者を選びましょう。
予算に合った業者を選ぶ
歯科医院の内装工事では、予算に合った業者を選ぶことが大切です。
見積もりを取得する段階で、あらかじめある程度の予算を業者に伝えることで、予算に応じた最適なプランを提案してもらえます。
また、業者が提案するプランが、自分の希望やニーズにどれだけ適しているかを確認することも重要です。
予算を大幅に超える場合は、その理由を詳細に説明してもらい、どの部分で費用を削減できるかを相談しましょう。
例えば、使用する材料のグレードを調整することで費用削減を図れます。
歯科医院の内装工事の施工までの流れ
ここでは、歯科医院における内装工事の施工の流れについて見ていきましょう。
施工開始までの流れは以下の通りです。
- コンセプトを決める
- 内装工事の業者に相談して見積もりを取得する
- 施工開始
それぞれ詳しく解説していきます。
コンセプトを決める
最初に、歯科医院のコンセプトを明確にすることが重要です。
コンセプトとは、歯科医院の特徴や方向性、患者様に対するメッセージを表現するものです。
これを決めることで、内装のテーマや色彩、素材選びがスムーズに進みます。
コンセプトを考える際には、自院の得意分野や診療内容を考慮することが必要です。
また、患者様のニーズやターゲット層、立地や周辺環境も考慮しましょう。
内装工事の業者に相談して見積もりを取得する
次に、信頼できる内装工事業者に相談し、詳細な見積もりを取得します。
業者には、決めたコンセプトや予算、希望するデザインや機能性について詳しく伝えることが重要です。
複数の業者から見積もりを取り、内容を比較することで、最適な業者を選定できます。
見積もりを取得する際には、見積もり内容が明確か、工事期間やスケジュールが明示されているかを確認しましょう。
また、業者の過去の実績や口コミを確認することも重要です。
施工開始
業者との契約が成立したら、いよいよ施工が始まります。
内装工事は、事前に決めたデザイン案や見積もりに基づいて進行します。
施工中は、工事の進捗状況を定期的に確認し、安全管理や清掃管理を徹底することが重要です。
工事が完了したら最終的な検査を行い、問題がなければ施工完了となります。
歯科医院の内装工事の業者を選ぶ際のポイント
歯科医院の内装工事の業者は、以下のポイントを押さえて選ぶようにしましょう。
- 過去の施工実績が豊富か
- 口コミや評判は良いか
- ワンストップ体制か
- 専門性や知識があるか
- トータルサポートができる業者か
- レスポンスが早いか
それぞれのポイントについて詳しく解説します。
過去の施工実績が豊富か
業者を選ぶ際には、過去の施工実績が豊富かどうかを確認することが重要です。
豊富な施工実績がある業者は、経験とノウハウを持っています。
特に歯科医院の内装工事に関する実績が多い業者は、医療施設特有の要件や法規制を理解しているため、スムーズな施工が期待できます。
具体的な施工事例や写真を見せてもらい、品質やデザインのレベルをチェックしましょう。
口コミや評判は良いか
口コミや評判も業者選びの重要なポイントです。
インターネットやSNSなどのレビューや過去のクライアントからのフィードバックを確認することで、業者の信頼性やサービスの質を把握できます。
口コミが良い業者は、顧客満足度が高く、トラブルが少ないことが多いです。
また、実際にその業者を利用したことがある他の歯科医師に直接聞いてみるのも有効な方法でしょう。
ワンストップ体制か
内装工事の業者には、ワンストップ体制の業者を選ぶと多くのメリットがあります。
ワンストップとは、デザインから設計、施工、設備の導入まで一貫して対応する体制を指します。
この体制を提供している業者を選ぶことで、工事がスムーズに進むでしょう。
また、各プロセス間の連携が強いため、スケジュール管理や費用管理が効率的に行えます。
これにより、工事の進捗状況が把握しやすくなり、予期せぬ遅延や追加費用の発生を防ぐことが可能です。
専門性や知識があるか
歯科医院の内装工事には、医療施設特有の専門知識や技術が必要です。
医療機器の配置や衛生管理など専門的な要件を満たすためには、歯科医院の内装に特化した知識を持つ業者を選ぶことが重要になります。
業者の担当者と話をする際に、どれだけ専門知識を持っているかを確認し、具体的な提案やアドバイスがもらえるかをチェックしましょう。
トータルサポートができる業者か
トータルサポートを提供できる業者を選ぶことで、内装工事だけではなく、工事後のメンテナンスやサポートも受けられます。
トータルサポートには、定期的なメンテナンス、設備の修理やアップグレードなどが含まれます。
長期的に見て安心して業務を続けるためには、アフターケアがしっかりしている業者を選ぶことが重要です。
レスポンスが早いか
レスポンスの早さも、業者を選ぶ際に欠かせないポイントです。
問い合わせや相談に対して迅速に対応してくれる業者は、トラブルにつながりにくいでしょう。
特に内装工事はスケジュール通りに進行することが重要なため、レスポンスの早い業者を選ぶことで、安心して工事が進められます。
まとめ
歯科医院の内装工事にかかる費用は、規模や工事内容、物件の種類、地域などによって大きく異なります。
内装工事を依頼する場合は、まずはしっかりとコンセプトを決め、信頼できる業者に相談して見積もりを取得することが重要です。
複数の業者から相見積もりを取り、詳細を比較検討することで、コンセプトに合った業者を見つけましょう。
そして本記事で解説した、内装工事にかかる費用や安く抑えるための方法、業者選びのポイントを参考にして、自身の思い描く理想の歯科医院を創り上げましょう。
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