COLUMN

2025.04.08

快適なオフィスレイアウトを実現するコツは?デスク配置の種類も紹介

働きやすいオフィスを作るためには、レイアウトをしっかりと考えることが大切です。

 

快適なオフィスを作ることで仕事を効率的に進められたり、社員のモチベーションが上がったりするなどの効果があります。

 

この記事ではデスクの配置位置やおしゃれで快適なオフィスを作るコツ、オフィスレイアウトを変更するメリットについて紹介していきます。

 

オフィスを移転するときやリニューアルをするときに、ぜひ参考にしてください。

 

オフィスレイアウトのデスク配置6パターン

まずは、オフィスにおける主なデスクレイアウトを6つ紹介していきます。

 

  • 対向型レイアウト
  • 背面式レイアウト
  • ブース型レイアウト
  • クロス型レイアウト
  • ブーメラン型レイアウト
  • 同向型レイアウト(スクール形式)

 

それぞれのレイアウトで向いている場面や特徴が異なるため、自身のオフィスにはどのスタイルが合っているのかを検討する際に、ぜひ参考にしてください。

 

1.対向型レイアウト

対向型レイアウトとは、デスクを向かい合わせにして並べるスタイルです。

 

同じ部署内でのコミュニケーションが取りやすく、お互いの進捗状況を把握しやすいのがメリットです。

 

そのため、コミュニケーションを取りながら仕事を進める部署に向いています。

 

しかし周りの従業員からの視線が気になり、集中して作業できない方がいるかもしれません。

 

その場合はパソコンの前にファイルを並べるなどして、相手から見えにくい工夫をしましょう。

 

2.背面式レイアウト

背面式レイアウトは、デスクを並べたときにお互いが背中合わせになります。

 

目の前からの視線を気にせず、一人で集中して作業をしたい場合におすすめです。

 

後ろを振り返れば従業員とのコミュニケーションも可能なため、程よい距離感で業務を進められます。

 

3.ブース型レイアウト

パーテーションや壁などで個人デスクを区切り、プライベートな空間を作るのがブース型レイアウトです。

 

周囲からの視線を遮るだけではなく、周りの音が入りにくくなるのがメリットで、クリエイティブ職や、長時間一人で黙々と作業をしたい方におすすめです。

 

注意点として、ほかのレイアウトに比べてスペースが必要となるため、コストも高くなる傾向にあります。

 

「できるだけスペースを取りたくない」「コストを抑えたい」場合は、オフィスの端に数席用意するのが良いでしょう。

 

4.クロス型レイアウト

クロス型レイアウトは、デスクを縦横に交差させて並べる形式です。

 

規則性のない通路にすることで動線の固定化を防ぎ、従業員同士のコミュニケーションが活発になることが期待できます。

 

しかし、まとまってデスクを配置することが難しいため、多くの座席数を確保したい場合には向いていません。

 

5.ブーメラン型レイアウト

ブーメラン型レイアウトは、120度のデスクを3台組み合わせて作るスタイルです。

 

一つのデスクが大きいため、資料を広げながら少人数でミーティングをする際などに最適です。

 

真正面に人がいないのも、集中しやすいポイントでしょう。

 

程よい距離感で、従業員とコミュニケーションを取りながら仕事をしたい場合におすすめです。

 

6.同向型レイアウト(スクール形式)

同向型レイアウトは、デスクを横に並べて全員が同じ方向を向く配置方法で、「並列型レイアウト」や「スクール形式」とも呼ばれます。

 

左右の人とは比較的コミュニケーションが取りやすい一方で、前後の人とのやりとりはしづらいため、集中して作業を進めたい職場に向いています。

 

また、全員が同じ方向を向いているため、モニターを使った説明やプレゼンテーションを行う際にも適しており、情報共有がスムーズに行えるのが特徴です。

 

前方にリーダーや管理者の席を配置すれば、全体の動きを把握しやすくなり、業務の指示や進行管理にも役立ちます。

 

オフィスレイアウトのデスク運用4パターン

続いては、オフィスにおけるデスクの運用パターンを4つ紹介していきます。

 

  • 固定席
  • ABW
  • フリーアドレス
  • グループアドレス

 

部署の役割や雰囲気によって、向いているデスク運用のパターンは異なります。

 

何を重視したいかを考えながら、どのデスク運用パターンにするのかを検討しましょう。

 

1.固定席

自分のデスクが決まっているスタイルが、固定席です。

 

デスク上は自分の好きなようにカスタマイズができるため、集中しやすい環境を作ることも可能です。

 

周りの従業員とのコミュニケーションが増え、団結力が深まります。

 

一方で、他部署や席の遠い従業員とのコミュニケーションは取りにくいかもしれません。

 

2.ABW

ABWとは「Activity Based Working」を略した言葉で、働く場所や時間を自由に決められるスタイルです。

 

その日の気分によって好きな場所で働けるため、気分転換にもなるでしょう。

 

また、会社の外にあるコワーキングスペースやカフェの利用もできます。

 

パソコン一つで完結する仕事も増えているため、ABWはネットが普及した現代に適した働き方です。

 

3.フリーアドレス

フリーアドレスとは固定席を設けず、その日ごとに好きな席を選んで仕事をするスタイルです。

 

近年では在宅勤務や外出の多い働き方が増えており、全員が毎日オフィスに出社するとは限りません。

 

にもかかわらず、全従業員分のデスクを常設していると、空席が増えてスペースやコストの無駄が生じてしまいます。

 

しかし、フリーアドレスを導入することで効率的な空間利用が可能になり、柔軟な働き方にも対応できます。

 

その日によって近くに座る人が変わるため、部署を超えたコミュニケーションや新たな発想が生まれるきっかけにもなるでしょう。

 

オープンな職場づくりや、チーム間の連携強化にもつながるレイアウトです。

 

4.グループアドレス

グループアドレスとは、あらかじめ決められているスペース内であれば、自由に座席が移動できるスタイルです。

 

フリーアドレスのように社内のどこでも好きな場所を選べるわけではありませんが、チーム内でのコミュニケーションは活発になるでしょう。

 

オフィスのレイアウトを改善するメリット

オフィスのレイアウトを改善すると、下記のメリットが期待できます。

 

  • 社員のモチベーションが上がる
  • 仕事を効率的に進められるようになる
  • 社員同士のコミュニケーションが活発になる

 

それぞれ解説していきます。

 

社員のモチベーションが上がる

オフィスのレイアウトを改善することで、従業員のモチベーションが上がることが期待できます。

 

気持ちよく仕事ができる環境づくりとしては、以下のようなものがあります。

 

  • 自然光が入りやすいレイアウトにすることで、従業員の気分を明るくする
  • 観葉植物を置くことで、リラックス効果が期待できる
  • 休憩スペースを設置することで、メリハリをつけて業務を進められる

 

仕事に対するモチベーションが上がることは、仕事の質を高めることにもつながります。

 

仕事の生産性を高めるためにも、オフィスのレイアウトを改善することは大切です。

 

仕事を効率的に進められるようになる

仕事内容に合わせてレイアウトを考えることで、仕事の効率は変わります。

 

例えば、チーム内で頻繁にやり取りが発生する業務には、対向型レイアウトやブーメラン型レイアウトなど、コミュニケーションが取りやすい配置が適しています。

 

一方で、一人で集中して作業を進める業務には、背面式レイアウトやブース型レイアウトのように、周囲の視線や音を遮る構造がおすすめです。

 

また、椅子やデスクといった家具も業務効率に大きく影響します。

 

座り心地が悪かったり高さが合っていなかったりすると、集中力が下がってしまい、体への負担も増えてしまいます。

 

オフィスのレイアウトを考える際に、家具を見直してみるのも良いでしょう。

 

社員同士のコミュニケーションが活発になる

オフィスのレイアウトを改善することで、従業員同士のコミュニケーションが活発になる効果も期待できます。

 

例えば、オープンスペースやオフィス内に休憩スペースを設置することで、関わりの少なかった従業員との交流の場にもなるでしょう。

 

また、オフィスとは違った雰囲気で仕事ができるのもメリットです。

 

オフィスのレイアウトを考える際に必要なこと

オフィスのレイアウトを考える際は、下記の点を考慮しましょう。

 

  • ゾーニング計画
  • 動線計画
  • 基準寸法の確認

 

オフィスのレイアウトを考える際は入念な計画が必要であり、準備を怠ってしまうと思い通りのオフィスに仕上がらない可能性があります。

 

ここからはオフィスのレイアウトを決める際に、必要なことを紹介していきます。

 

ゾーニング計画

ゾーニングとは、ワークスペースや会議室、休憩室などのオフィスに必要となる機能を、どのように配置するのかを決めることです。

 

配置位置を考える際は従業員の働き方にも配慮するほか、セキュリティ面にも考慮しましょう。

 

オフィスには来客者や配達員など社外の方々も訪れるため、エントランス付近に重要な資料を保管するエリアや、サーバールームを配置するのは適していません。

 

一方で、応接室がエントランス付近にあれば、スムーズに来客のおもてなしができます。

 

動線計画

オフィス内での従業員の動き方を考えることを、動線計画と言います。

 

動線をしっかりと計画することで、移動する際のストレスや負担を軽減できます。

 

例えば、ドア付近に座席がある場合、出入りする従業員が気になって集中力が途切れることもあるでしょう。

 

その場合は、ドアからある程度の距離を保った場所からデスクを設置するのも一つの方法です。

 

そのほか、以下の点も気を付けましょう。

 

  • 多くの従業員が使用するコピー機などは、使い勝手の良い場所に設置する
  • 動線のスペースがしっかりと確保されているかを確認する
  • 非常口までの動線が整っているかを確認する

 

従業員が働きやすいように意識することが、オフィスレイアウトを考える際のコツです。

 

基準寸法の確認

オフィスのレイアウトを考える際には、基準寸法を把握しておくことが重要です。

 

安全性や作業環境の快適さを確保するために、通路幅やデスク同士の距離などが定められています。

 

以下に、場所ごとの基準寸法を表にまとめたので、オフィスのゾーニングやレイアウト設計の参考にしてください。

 

場所

寸法

基本の通路幅

60cm~

2人がすれ違える幅

120cm~

余裕を持ってすれ違える幅

160cm~

 

安全かつ快適な空間づくりには、正しい寸法の理解が欠かせません。

 

快適でおしゃれなオフィスレイアウトにするには

最後に、機能性と見た目にこだわったオフィスにするために、押さえておきたいポイントを紹介します。

 

  • 会社のコンセプトに合わせる
  • エントランスなどもこだわる
  • おしゃれな家具を配置する
  • 整理整頓しやすいようにする
  • オフィスの面積配分を考える

 

おしゃれなレイアウトにしたいと考えている企業担当者の方は、ぜひご覧ください。

 

会社のコンセプトに合わせる

オフィスレイアウトを考える際は、まず会社のコンセプトや理念を反映させることが大切です。

 

コンセプトに沿った空間づくりをすることで、ブランディングの一環となり、訪れた人にも強い印象を与えることができます。

 

例えば、クリエイティブな発想を重視する企業であれば、開放感のある空間やカジュアルな打ち合わせスペースを設けると雰囲気に合ったデザインになります。

 

一方で信頼感や堅実さを重視する企業であれば、落ち着いた色調やシンプルなレイアウトが効果的です。

 

全体の雰囲気に統一感があることで、従業員にも企業の価値観が伝わりやすくなり、働く意欲にもつながります。

 

エントランスなどもこだわる

エントランスはオフィスの顔のような役割を果たす、重要な場所です。

 

まず始めに目にするのがエントランスのため、床や壁の素材、照明にこだわることで来客に良い印象を与えられます。

また、見た目だけではなく機能性にもこだわりたいところです。

 

受付の電話を分かりやすい場所に置き、来客を困らせない工夫も必要です。

 

おしゃれな家具を配置する

オフィスの雰囲気を手軽に変えたい場合は、家具の選び方もポイントです。

 

デザイン性のある家具を取り入れることで、空間全体が洗練された印象になり、来客にも好印象を与えることができます。

 

また、見た目だけでなく座り心地や収納力などの機能面も意識すると、従業員の快適さや作業効率にもつながります。

 

さらに、木材の温かみが感じられる家具や観葉植物をアクセントに加えると、落ち着きのある癒しの空間が生まれるでしょう。

 

整理整頓しやすいようにする

整理整頓されたオフィスは視覚的にもスッキリとしていて、作業効率の向上に役立ちます。

 

特に書類や備品の収納方法を工夫することで、必要なものをすぐに取り出せる環境を整えることができます。

 

書類はファイルにまとめて分類し、必要に応じて仕切りやラベルを活用するなど、どこに何があるのか一目で分かるようにしましょう。

 

外側に中身を記載したラベルを貼っておくのも、探す手間が省けておすすめです。

 

働く社員の目線になって考える

快適でおしゃれなオフィスづくりには、働く社員の目線に立って考えることが欠かせません。

 

どれだけデザイン性が高くても、実際に働く人が居心地の悪さを感じてしまえば、意味がありません。

 

集中しやすい環境は人それぞれ異なり、静かな場所を好む人もいれば、適度に人の気配があるほうが落ち着くという人もいます。

 

全員が同じ空間で働くスタイルでは、誰かにとって不便な環境になる可能性もあります。

 

そのため、集中できる個別スペースや気軽に会話できる共有スペースなど、用途や働き方に応じた複数のエリアを用意するのがおすすめです。

 

従業員一人ひとりが自分に合った場所を選べることで、働きやすさと満足度が向上します。

 

オフィスの面積配分を考える

エリアごとに、必要な面積を計算して配分すると良いでしょう。

 

オフィス内におけるエリアの種類は、以下のようなものがあります。

 

  • 共有スペース
  • 休憩スペース
  • 収納スペース
  • 役員スペース

 

会社の従業員数によっても必要な面積は異なるため、オフィスの広さと人数を考慮しながら、各エリアの面積配分を決めましょう。

 

まとめ

この記事では、オフィスレイアウトを考えるうえで必要となる、デスクの配置パターンや押さえておきたいポイントなどを紹介しました。

 

オフィスは働く従業員にとって長い時間過ごす大切な場所であり、仕事の効率化にも直結します。

 

今回紹介した内容を参考にして、居心地の良いオフィスレイアウトを実現しましょう。

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