COLUMN
小児科における内装デザインのポイント!費用相場や業者選びについても解説!
小児科の内装デザインは、子どもが安心して過ごせるだけでなく、保護者にとっても快適に感じられる空間づくりが重要です。
清潔感や安全性はもちろん、色彩やレイアウトによって患者の印象が大きく変わるため、クリニックの信頼性にも直結します。
さらに、導線の工夫や感染症対策、キッズスペースの有無など、配慮すべきポイントはさまざまです。
そこで本記事では、小児科の内装デザインにおける具体的なポイントや事例、費用相場、業者選びのコツまでをわかりやすく解説します。
これから小児科の開業を考える方やリニューアルを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
小児科における内装デザインの7つのポイント!
小児科における内装デザインでは、以下の7つのポイントを押さえることが大切です。
- ・安全面を重視する
- ・機能的な導線にする
- ・感染防止対策を講じる
- ・保護者も安心して待てる環境づくり
- ・キッズルームを設置する
- ・リラックスできる色合いにする
- ・子どもが親しみやすいデザインを取り入れる
ここでは、各ポイントを解説します。
安全面を重視する
子どもは予測できない動きをしやすく、院内での転倒やぶつかり事故を防ぐためには、安全性を第一に考えた設計が重要です。
床材にはクッション性の高い素材を採用し、壁や柱は角が当たらないように面を丸く加工するなど、ケガのリスクを減らす工夫が求められます。
受付カウンターや棚などの家具も、鋭い角がないデザインを選ぶことで安心感が高まります。
また、わずかな段差でも小さな子どもには危険となるため、院内は極力フラットな仕様にして移動しやすい環境を整えましょう。
機能的な導線にする
患者とスタッフが快適に過ごせるクリニックの実現には、効率的な導線計画が欠かせません。
小児科は子どもを抱えながら移動するケースが多いため、受付から待合室、診察室、会計まで無理なく移動できるレイアウトが求められます。
スタッフが使用するバックヤード動線と患者の動線を可能な限り分離することで、院内の混雑やストレスを減らせます。
また、処置室や隔離室など、症状に応じた部屋を適切に配置することで、スムーズに案内ができるだけでなく、感染症対策としても有効です。
複数のスタッフが同時に移動してもぶつかりにくい広さを確保し、必要な設備が手に届く動線を設計することで、スタッフの業務効率も向上します。
感染防止対策を講じる
小児科では、風邪や消化器感染症、発疹を伴う病気など、感染性の高い疾患を持つ子どもが多く訪れます。
そのため、院内での感染拡大を防ぐ仕組みづくりは必須です。
待合室を「一般用」と「発熱・感染症用」に分けたり、空気清浄機や換気システムを導入したりすることで、接触リスクを大幅に抑えられます。
また、トイレや手洗い場を複数設置し、混雑を避ける工夫も重要です。
ドアノブや手すりなど接触する頻度の高い部分には抗菌素材を使用することで、衛生環境の向上にもつながります。
院内の動線計画と感染対策をセットで考えることが、安心して来院できるクリニックづくりに直結します。
保護者も安心して待てる環境づくり
小児科に来院する保護者は、子どもをあやしながら診察を待つため、体力的にも精神的にも負担が大きくなりやすいです。
ゆったり座れる椅子やベビーカーを置けるスペース、荷物を置ける棚などを整えることで、保護者が心穏やかに待てる空間づくりができます。
また、授乳室やおむつ交換台は、利用者のプライバシーに配慮したレイアウトが必要です。
授乳室は個室化し、音が気にならないように壁材を工夫するなど安心感を高めましょう。
さらに、保護者同士が自然に距離を保ちながら過ごせる座席配置にすることで、居心地のよい空間になります。
保護者のストレスを減らすことは、子どもの不安軽減にもつながります。
キッズルームを設置する
待ち時間を苦痛に感じやすい子どもにとって、キッズルームはクリニックの満足度を大きく左右する重要な空間です。
絵本や知育玩具、触れて遊べるウォールアートなどを配置することで、子どもが自然と集中でき、診察前の不安が和らぎます。
また、床にはクッション性の高い素材を使用し、角のない家具を選ぶことで安全性も確保できます。
保護者が座りながら子どもの様子を見守れる視認性の高いレイアウトにすることも大切です。
遊ぶスペースがしっかり確保されていれば、保護者はリラックスして待つことができ、院内の雰囲気も温かくなります。
リラックスできる色合いにする
色彩は心理に大きく影響するため、小児科では落ち着きと安心感を与える色選びが重要です。
淡いグリーンやブルー、ベージュなどの柔らかいトーンは、緊張をほぐし、穏やかな気持ちを誘います。
壁の一部に差し色として優しいカラーを取り入れると、単調にならず温かみのある空間に仕上がります。
また、キャラクターイラストや動物のモチーフを控えめに配置すれば、幼児にも親しみやすい雰囲気をつくれます。
色や柄のバランスを整えることで、診察室や処置室での子どもの不安を軽減し、コミュニケーションが取りやすくなるメリットも生まれます。
子どもが親しみやすいデザインを取り入れる
小児科では、子どもが「怖い場所」と感じないよう、温かみのあるデザインを積極的に取り入れることが大切です。
雲や星、動物など、子どもに身近なモチーフを壁面に施すだけでも、クリニック全体がやさしい印象に変わります。
また、サイズや質感の異なるウォールデコレーションを組み合わせると、視覚的に楽しく、子どもの興味を引く効果が期待できます。
予防接種や診察で緊張してしまいやすい場面でも、親しみやすい内装が安心感を与え、スムーズな診察につながります。
子どもが“行きたくなる”クリニックをめざす上で、デザインは欠かせないポイントです。
小児科の内装デザイン事例
小児科の内装は、クリニックの印象を大きく左右する重要なポイントです。
色合いや素材の選び方によって子どもの緊張が和らぐだけでなく、保護者やスタッフが過ごしやすい環境づくりにもつながります。
ここでは、実際の小児科で採用された内装デザインの事例をいくつか紹介します。
事例1
クリニックの改装に合わせ、内装を木の素材を中心に刷新した事例です。
待合室や受付周りに木目を取り入れたことで、院内の雰囲気が大きく和らぎます。
来院者からは「医師やスタッフに相談しやすくなった」「待ち時間が以前より心地よい」などの声が多く挙がりました。
木の質感は子どもに安心感を与える効果があり、診察前に緊張していた子どもが自然と落ち着いた様子を見せるようになったといいます。
内装を温かみのある素材に変えるだけで、クリニック全体の印象が改善され、患者満足度の向上に大きく貢献した例といえるでしょう。
事例2
車椅子でもスムーズに移動できる廊下幅や、子どもでも操作しやすいトイレの鍵の高さなど、細部にまでこだわった内装デザインが特徴のクリニック事例です。
また、保護者の負担を軽減するため、受付カウンターの高さや待合ベンチの位置も綿密にレイアウトされ、子どもを抱えたままでも利用しやすい動線が確保されています。
体調の優れない子どもを連れて来院する保護者にとって、少しでもストレスなく利用できる環境づくりが重視されています。
ユーザビリティを徹底的に追求した小児科ならではの設計が光る事例といえるでしょう。
事例3
この事例では、待合室や診察室などの個室が効率よく配置され、患者同士が極力交差しないよう動線が工夫されています。
さらに入り口付近にはキッズスペースが設置され、来院した子どもがすぐに安心できる空間づくりが実現しています。
内装は白を基調とし、ポイントカラーとして穏やかなグリーンや明るいオレンジを配置することで、清潔感と温かさを両立したデザインに仕上がっています。
色彩計画とレイアウト設計を組み合わせることで、視覚的にも心理的にも快適な小児科の例といえるでしょう。
小児科の内装デザイン費用と期間
小児科クリニックの内装づくりには、安全性や快適性はもちろん、医療機関として求められる衛生管理や設備面の充実が欠かせません。
そのため一般的な店舗よりも工事の種類が多く、費用も幅広く変動します。
さらに打ち合わせやレイアウト調整など、準備期間も長くなることがままあるため、スケジュールを把握した上で計画的に進めることが大切です。
ここでは、小児科の内装にかかる費用の内訳や相場、工事に必要な期間を詳しく紹介します。
小児科の内装デザイン費用の内訳
小児科クリニックの内装費用は、さまざまな工事項目が組み合わさっています。
まず必要になるのが、内装デザインの作成や監理業務、解体・仮設工事などを含む「諸経費」です。
次に、壁・床・天井といったクリニックの基本構造を整える「内装工事」があり、安全性や衛生面に配慮した素材選びが重要になります。
さらに、診療に欠かせない空調・換気設備、照明や電気配線、水回りの設備、収納・什器、医療機器の設置などを行う「設備・機器工事」が加わります。
これらの要素がバランスよく組み合わさり、小児科として機能的かつ快適な空間が完成します。
どの項目に重点を置くかによって総費用が変わるため、目的やコンセプトに合わせて優先順位を整理しておくことが大切です。
小児科の内装デザイン費用の相場
小児科クリニックの内装費は、設備のグレードや導線設計の複雑さによって大きく前後しますが、全体としては400〜700万円程度が目安です。
坪単価で換算すると、40万円前後から検討するのが妥当でしょう。
ただし小児科の場合は、キッズスペースや安全対策、音やにおいへの配慮など一般の診療所より追加工事が発生しやすくなります。
要望を細かく詰めていくほど予算が膨らむ傾向があります。
また、内装費以外に設計事務所への設計委託料や、サイン工事・医療機器の導入費用も別途必要になるため、工事費だけで予算を使い切らないよう注意が必要です。
まずは複数の業者に見積もりを依頼し、総予算を明確にしたうえで計画を進めることが重要です。
小児科の内装デザインの工事期間
内装工事そのものにかかる期間は約1.5〜2ヶ月ほどが一般的ですが、実際はそれよりも長期になるケースも多く見られます。
理由として、業者選びや図面制作、レイアウト調整といった準備段階に多くの時間を要するためです。
例えば、業者の選定〜平面図作成までに1〜2ヶ月、そこからコンセプトのすり合わせや設計内容の確定までにさらに2〜3ヶ月かかることがあります。
複数回の打ち合わせが必要な場合や、デザインの修正が繰り返される場合は、工期全体が7ヶ月前後に延びることも珍しくありません。
スムーズに工事を進めるためには、依頼前にクリニックの雰囲気やレイアウトの大枠を固めておくことがポイントです。
小児科の内装デザインを依頼する際の注意点
ここでは、小児科の内装デザインを依頼する際の注意点をいくつか紹介します。
病院の内装に特化した業者に依頼する
小児科の内装デザインを依頼する際は、病院の内装に特化した業者に依頼しましょう。
小児科の内装は、一般的な商業施設とは異なり、医療機関特有の基準や衛生管理が求められる点が特徴です。
安全性確保のための素材選びや、感染症が拡大しないように設計する工夫は、医療内装の経験がない業者では判断が難しい場合があります。
また、子どもと保護者が動きやすい導線設計や、スタッフが効率よく業務にあたれる空間構成など、小児科に求められる配慮は多岐にわたります。
医療施設に特化した業者なら、法令への適合や医療現場の運用も踏まえた提案が期待でき、安心して任せることができます。
複数の業者から見積もりを取得する
小児科の内装デザインを依頼する際は、複数の業者から見積もりを取り、比較検討することが欠かせません。
同じ要望を伝えていても、業者ごとに提案内容や施工方法、費用の考え方が大きく異なることがあります。
設計事務所・内装会社・工務店など、それぞれ得意分野が違うため、金額だけで判断せず、どの項目に力を入れているか、説明が丁寧かどうかも確認しましょう。
複数の見積もりを並べることで不明点や費用差の理由が明確になり、納得感のある業者選びにつながります。
施工実績を確認する
その業者が、これまでにどれだけ医療施設、特に小児科の施工を手がけてきたかも必ずチェックしましょう。
経験豊富な業者ほど、小児科ならではの課題や使い勝手を理解しており、開業後の運営を見据えた提案が期待できます。
施工実績は、公式サイトの写真や図面だけでなく、実際に見学できる施設があれば訪問するのも効果的です。
動線設計や空調・換気などの設備面の工夫が施工例にどのように反映されているか確認することで、業者の技術力やセンスが見えてきます。
問い合わせ時の対応で判断する
初回問い合わせや打ち合わせ時の対応も、業者選びの重要な判断材料です。
質問に対する説明が分かりやすいか、レスポンスの早さ、こちらの要望を丁寧に汲み取る姿勢があるかなど、信頼して任せられる相手かどうかを見極める重要な判断材料になります。
また、小児科ならではの不安点やリクエストに対し、具体的な解決策を提示してくれる業者は、現場経験が豊富な証拠です。
内装工事は長期間にわたり密に連携するため、相談しやすさや相性も非常に大切なポイントといえるでしょう。
まとめ
小児科の内装づくりでは、子どもが安全に過ごせる環境と、保護者・スタッフの双方が快適に動ける空間設計が欠かせません。
そのためには、医療施設の施工経験が豊富な専門業者を選び、複数の見積もりや施工実績を丁寧に比較することが大切です。
また、問い合わせ時の対応から信頼性や相性を見極めることも、満足度の高いクリニックづくりにつながります。
ポイントを押さえて計画を進めることで、安心して通える小児科を実現できるでしょう。
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