COLUMN
料亭の内装をデザインする際の6つのポイント!費用相場や注意点も解説!
料亭の内装は、訪れるお客様にとってその空間で過ごす時間を特別なものにする、重要なポイントです。
日本の伝統的な美意識を反映しつつ、現代のニーズに応える洗練されたデザインが求められます。
また、格式を感じさせる一方で、居心地のよさや季節感を取り入れることも欠かせません。
そこで本記事では、料亭の内装デザインにおいて押さえるべき、6つのポイントを紹介していきます。
また、費用の相場や工事を依頼する際の注意点も解説していくので、ぜひ最後までご覧ください。
料亭の内装の特徴
まずは、料亭の内装の特徴について見ていきましょう。
敷居が高いイメージがある
料亭は、高級感のある内装や厳選された食材による料理を楽しむ場所として、多くの人に「特別な場所」というイメージを抱かせます。
一般的な飲食店やカフェとは異なり、料亭には格式や伝統が息づいていることが、敷居の高さを感じさせる要因の一つです。
しかし、これは単なる高級さだけではなく、非日常的な体験を味わえる場所としての価値を生み出しています。
多くの人にとって普段触れることの少ない「和の空間」は新鮮で、格式ある料亭で過ごす時間は特別です。
このような背景もあり、料亭の内装には伝統的な意匠や、季節感を取り入れる工夫が求められます。
訪れた人に「また行きたい」と思わせる上質な体験を提供しましょう。
個室や座敷で食事をする
料亭の大きな特徴の一つは、個室や座敷でゆったりと食事を楽しむスタイルです。
料亭の個室は「お座敷」と呼ばれ、畳敷きの空間が広がり、床の間があるなど日本の伝統的な空間美が施されています。
床の間には季節の花や掛け軸が飾られ、訪れる人が季節の美しさを感じられるよう配慮されています。
また、お座敷の窓からは美しい庭園が見渡せる場合も多く、四季の移ろいを楽しめるのも魅力の一つです。
料亭では、料理の提供と同時に日本らしい風情やもてなしが重視され、仲居や芸妓などが直接サービスにあたることもあります。
これにより、落ち着いた空間で食事や会話を存分に楽しめるのが、料亭ならではの魅力です。
料亭の内装をデザインする際の6つポイント!
料亭の内装をデザインする際には、以下の6つのポイントを押さえることが大切です。
- シンプルで洗練された空間づくりをする
- 陰陽を取り入れる
- 和を感じる素材を使用する
- 色にこだわる
- 四季の彩りを取り込む
- 外装とのバランスも考慮する
各ポイントについて詳しく見ていきましょう。
シンプルで洗練された空間づくりをする
料亭の内装をデザインする際にもっとも重視すべきポイントは「洗練された空間」をつくり出すことです。
洗練とは、余計な要素を削ぎ落とし、必要なものだけをシンプルに残すことで生まれる美しさを指します。
特に、外観はシンプルでありながら堂々とした佇まいを持たせると、見る人に深い印象を与えることが可能です。
内装も同様に、目に入る情報量を控えめにして要所に高級感を演出することで、静かで重厚な空間をつくり上げるとよいでしょう。
装飾を必要以上に増やすと情報が多すぎて空間の統一感が崩れてしまうため、あえて控えめにすることで、より格式ある料亭の雰囲気が演出できます。
陰陽を取り入れる
内装デザインにおいて「陰陽」を意識することは、視覚的なバランスを生み出すために非常に重要です。
陰陽の概念は、明暗や寒暖といった正反対の要素が互いに調和することにより、独自の美しさを生むという思想に基づいています。
例えば、暗めの木材を用いた柱や壁に対して、温かみのある照明を合わせることで空間に深みが生まれます。
この陰陽のバランスをうまく活用することで、料亭の内装に自然なメリハリが生まれ、奥行きと落ち着きが感じられる空間が実現するでしょう。
陰陽の組み合わせは、日本の伝統美を象徴するものであり、見る人に独特の印象を与えることが可能です。
和を感じる素材を使用する
料亭の内装においては、「和」を感じられる自然素材の使用が欠かせません。
高級感が漂う和の空間をつくり上げるためには、竹や木材、石や砂利といった自然素材を取り入れることが効果的です。
例えば、木材をメインに用いたデザインは空間全体に温かみを与え、重厚感のある石材を合わせれば、一層の風格が感じられる内装となります。
また「わびさび」を意識したインテリアはシンプルな中にも奥深い趣があり、訪れる人々に落ち着きと安らぎを提供します。
自然素材をふんだんに活用することで、空間全体に日本の伝統的な美しさを感じさせる料亭の内装が完成するでしょう。
色にこだわる
色彩もまた、料亭の内装において重要なポイントの一つです。
陰陽の概念を色彩に応用するならば、無彩色と有彩色を組み合わせることが効果的です。
例えば、有彩色である赤や青、黄などを用い、無彩色である黒や白、グレーをベースに配置することで色が引き立ち、空間に調和が生まれます。
また、同じ色でも明度を変えることで多様な表情を生み出すことが可能です。
赤系であれば、深いワインレッドから鮮やかなスカーレットまで幅広く活用することで、華やかさと落ち着きのある空間演出ができます。
四季の彩りを取り込む
日本の四季の移ろいを反映させることも、料亭の内装デザインにおいて欠かせないポイントです。
季節ごとに異なる装飾や意匠を取り入れることで、訪れるたびに新しい発見ができます。
例えば、春には桜の装飾、夏には風鈴や朝顔、秋には紅葉やススキ、冬には雪や囲炉裏といった季節感あるアイテムなどがおすすめです。
これらを活用することで、訪れる人々に四季折々の日本の美しさを楽しんでもらうことができます。
季節の演出は料亭の魅力を一層引き立て、一年を通してお客様を楽しませる工夫の一つといえます。
外装とのバランスも考慮する
料亭の内装デザインにおいては、外装との統一感も重視する必要があります。
例えば、外観がシンプルで重厚感のあるデザインであれば、内装もそれに調和した落ち着いた空間であることが望ましいです。
入口から続くデザインが内装に自然に引き継がれることで、外観から期待される世界観が内部にも広がり、訪れた人々に一貫したテーマを感じさせます。
また、内外装を統一することは、料亭全体の格調を高め品位ある空間をつくり出します。
外から見たときの料亭の印象が店内でも維持されることで、訪れる人々の期待に応え、満足度の高い体験を提供できるでしょう。
料亭の内装工事費用の相場と費用を抑えるコツ
ここでは、料亭の内装工事費用の相場と、費用を抑えるコツについて詳しく見ていきましょう。
料亭の内装工事費用の相場
飲食店の内装工事費用はほかの業態と比べて、坪単価が高い傾向にあります。
なぜなら、食事を提供する場所として、お客様が快適に過ごせる環境づくりが求められるため、厨房機器の設備投資や内装の質にこだわる必要があるからです。
特に、何もないスケルトン物件から内装を仕上げる場合、飲食店の坪単価の相場は約30~50万円となります。
この価格帯で収まっていれば一般的な範囲内といえますが、予算に応じて適切な工事内容を選びつつ、相場を意識しながら工事を進めることが重要です。
特に料亭は坪単価が高くなる傾向が強く、内装の質や伝統的な和の雰囲気を醸し出すための素材選びや工夫に、多くの費用がかかることもあります。
そのため、坪単価が50万円を超えることも少なくありません。
内装業者とよく相談しながら、納得のいく仕上がりと費用のバランスを取ることが重要です。
料亭の内装工事費用を抑えるコツ
料亭の内装工事を抑えるためには、以下の3つのコツを押さえておくことが大切です。
- 居抜き物件を選ぶ
- 複数の業者に見積もりを依頼する
- ワンストップ体制の施工業者に依頼する
それぞれのコツについて詳しく見ていきましょう。
居抜き物件を選ぶ
費用を抑えるためには、内装工事にかかる負担をできるだけ軽減する工夫が必要です。
その一つの方法として、居抜き物件の利用が挙げられます。
居抜き物件とは、前の店舗の内装や設備が残されている物件のことです。
設備を活用することで、工事の手間を最小限に抑えることができます。
特に厨房やトイレなど、配置が変更しにくい設備がすでに整っている場合、初期費用を大幅に抑えられるケースも少なくありません。
理想のデザインや空間をつくり上げつつ費用を抑えるためには、居抜き物件の活用も視野に入れるとよいでしょう。
複数の業者に見積もりを依頼する
工事費用を抑えるためには、複数の内装業者に見積もりを依頼することが重要です。
複数の見積もりを取ることで市場価格や相場感を把握できるため、適正な価格で工事を依頼できるようになります。
また、見積もり内容の詳細度や対応の違いも判断できるため、質の高い業者を見極める手助けにもなります。
さらに、似通った条件であれば、価格交渉を行い業者間で価格競争を促すことも可能です。
適切な業者を選ぶために、このような比較・交渉のステップは省かずに行うようにしましょう。
ワンストップ体制の施工業者に依頼する
店舗の内装工事を一貫してサポートしてくれる、ワンストップ体制の業者を選ぶことも費用削減に役立ちます。
ワンストップ体制とは、設計から施工、引き渡しまでの全工程を、一つの業者が担当する体制のことです。
複数の業者を通すよりもコストが抑えやすく、品質のばらつきも少なくなります。
また、スケジュールの管理が一元化されるため、オープンまでの準備期間の短縮にもつながります。
料亭の開業準備には、内装工事のほかにも多くの手続きや準備作業が伴うため、余裕がなくなるかもしれません。
ワンストップの体制をとることで負担が軽減されるため、ぜひ検討してみましょう。
料亭の内装工事を業者に依頼する際の注意点
料亭の内装工事を業者に依頼する際は、以下の3つの注意点を考慮しましょう。
- コンセプトを明確に伝える
- 予算を決めておく
- 業者の施工実績は必ず確認しておく
それぞれの注意点について詳しく解説していきます。
コンセプトを明確に伝える
料亭を開業するにあたって、まずはどのようなコンセプトに基づく空間を目指すのか、具体的なイメージを持つことが大切です。
「和の伝統美を表現したシックな雰囲気」や「落ち着いたモダンなデザイン」など、明確なテーマを決めておくと、内装デザインの方向性が定まりやすくなります。
料亭のコンセプトがぼんやりとしていると、内装の細部にまで統一感を持たせることが困難となり、全体の雰囲気がブレてしまう原因になりかねません。
また、現在ではSNSを通じてお店の雰囲気を写真で確認してから、来店を決めるお客様が増えています。
そのため、料理の味だけでなく料亭でしか体験できない特別な空間をつくり上げたり、非日常の体験を求めるお客様の期待にも応えたりすることが重要です。
訪れる人々が「ここにまた来たい」と感じられるような空間づくりを目指し、店舗のイメージと一致したコンセプトを業者にしっかり伝えましょう。
コンセプトはお店のブランディングの基礎となり、顧客の獲得にもつながるため、内装工事を依頼する際には重要なポイントです。
予算を決めておく
内装工事のプランが具体化してくると、次に考慮しなければならないのが費用面です。
料亭の内装は、ほかの飲食店に比べて比較的高額になることが多いため、早い段階で予算を設定しておくことが必要です。
一般的には、スケルトン状態の物件で坪単価30万円から50万円が内装工事の目安ですが、物件の立地や広さによっては、さらに高額になるケースもあります。
例えば、ゆったりとした広い空間が求められる料亭の場合、一般的な飲食店よりもさらに高額な投資が必要な場合があります。
また、使用する素材やデザインの質を保ちながら費用を抑える工夫も必要なため、業者と相談しつつ、予算と希望のバランスを取るようにしましょう。
業者の施工実績は必ず確認しておく
内装工事を依頼する際には、施工を担当する業者の実績を十分に確認することが大切です。
料亭には、伝統的な和の要素や高級感が求められるため、専門的な技術や経験が必要です。
そのため、和風内装や料亭の施工実績が豊富な業者であれば、料亭独自の雰囲気を的確に再現してくれる可能性が高くなります。
また、業者選びの際には、口コミや評判も参考にするのがよいでしょう。
これまでの施工事例や口コミを通して、業者の技術力や顧客対応を確認しておくと安心です。
まとめ
料亭は一般的な飲食店とは異なり、高級感や非日常感が求められる特別な空間です。
そのため、開業や内装工事においては料亭ならではのポイントを押さえることが重要です。
コンセプトを明確にすることや予算を事前に決めておくこと、業者の実績確認などを参考に、満足のいく料亭をつくり上げられるでしょう。
また、コストを抑えるためには居抜き物件の活用や、複数の業者に見積もりを依頼して比較検討することも効果的です。
こうした工夫を重ねることで、理想の料亭を実現しやすくなります。
エイケーでは、店舗内装の設計・デザインから施工までをコンセ
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内装設計から施工まで一貫して行うことで、唯一無二の高級内装デザインを高品質でご提供可能です。
料亭の内装工事でお困りの方は、ぜひ一度エイケーまでお問い合わせください。
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