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フローリング張り替えにかかる費用は?施工方法や他床材との比較も
長年住んでいると、フローリングの傷や劣化が気になってくるものです。
そろそろ張り替えを検討している方も多いのではないでしょうか。
そこで気になるのが、張り替えにかかる費用です。
実は、フローリングの種類や施工面積、施工方法によって費用は大きく変わります。
この記事では、フローリングの種類や施工方法の違いはもちろん、フローリング以外の床材の費用についても詳しく解説します。
床のリフォームを考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
複合フローリングと無垢フローリングについて
フローリングには「複合フローリング」と「無垢フローリング」の2種類があります。
それぞれの特徴やメリットなどを解説します。
複合フローリングとは
複合フローリングとは、集成材や合板などの基材の表面に木材やシートを貼り合わせたものです。
耐久性やメンテナンス性に優れ、費用を抑えられるというメリットがあることから、近年の住宅でよく使用されています。
複合フローリングには、「シートフローリング」「突板フローリング」「挽板フローリング」の3種類があります。
それぞれ順番に紹介していきます。
シートフローリング
シートフローリングは、木目柄やタイル調に印刷されたシートを貼り付けています。
近年では印刷技術が高いため、本物の木材のような見た目を再現できます。
シートフローリングの魅力は、デザインが豊富なところです。
木目柄はもちろん、コンクリートや石目柄のようなデザインにすることも可能です。
見た目にこだわりたい方は、デザイン選びの過程を楽しめるでしょう。
長い期間使用しているとシートが剥がれることもあり、傷が目立ちやすいのがデメリットです。
突板フローリング
突板フローリングとは、合板である基材の表面に0.2~0.6mmほどにスライスされた本物の木を貼り付けたものです。
できるだけ費用を抑えて、木の素材を楽しみたい方におすすめのフローリングです。
表面材には、傷や汚れから守るためコーティングが施されていますが、もし傷がついてしまった場合は目立ってしまう恐れがあります。
挽板フローリング
挽板フローリングは、2~4mmほどの無垢材を合板に貼っています。
無垢材を使用しているため、天然木のような質感や肌触りを生み出せるのが魅力です。
収縮や膨張などの影響を受けにくいのも、挽板フローリングにしたくなる理由の一つでしょう。
塗装の種類は「UV塗装」「オイル塗装」「無塗装」の3種類があります。
どの機能が欲しいのか、どのような質感にしたいのかを考えて選ぶことが大切です。
無垢フローリング
無垢フローリングとは一枚板のことを指しており、表面と内部で同じ木材を使用していることから、単層フローリングとも言われています。
同じ木の柄は存在しないため、唯一無二のデザインを楽しめます。
また、木の香りやぬくもりを感じられるのも魅力です。
注意点としては本物の木のため、湿気や温度の影響を受けやすいことです。
できるだけ変形を防ぐためにも、塗装を行うなどの対策を心がけましょう。
施工方法によってフローリングの張り替え費用は異なる
フローリングには「張り替え」と「重ね張り」の2種類の施工方法があります。
各施工法について詳しく解説するので、どちらが最適かを判断してください。
張り替えとは
張り替えとは元からある床材をすべて剥がし、床材を新しく貼りなおすことです。
床下自体を新しくするため、傾きやへこみなどを解消できます。
床下を変えてから10年以上経過している場合は、張り替えを検討するのがおすすめです。
デメリットとしては、「費用が高くなる」「施工期間が長い」という点があります。
張り替えにかかる費用
張り替えにかかる費用を広さごとにまとめたので、ぜひ参考にしてください。
4畳 | 7万~14万円 |
6畳 | 9万~18万円 |
8畳 | 10万~20万円 |
12畳 | 20万~35万円 |
20畳 | 30万~40万円 |
重ね張りとは
重ね張りとは、元からある床下の上から新しい床材を重ねて貼ることです。
既存の床を剥がす工程がないため、短期間で工期を終えられます。
床材を重ねることによって、施工前より床の高さは高くなってしまいます。
しかし高さが気になる方は、重ね張り専用の床材で高さを抑えることも可能です。
重ね張りをする際は、既存の床材の状態をしっかりと確認することが大切です。
湿気やシロアリなどの被害を受けている場合は、張り替えを検討するのが良いでしょう。
重ね張りにかかる費用
重ね張りにする際にかかる費用も表にまとめたので、参考にしてみてください。
4畳 | 5万~10万円 |
6畳 | 6万~14万円 |
8畳 | 8万~18万円 |
12畳 | 13万~32万円 |
20畳 | 20万~35万円 |
施工前の床材によってフローリング張り替えの費用が異なる
施工前の床材や施工するフローリングの種類によって費用が異なります。
ここでは「フローリング」「カーペットやクッションフロア」「畳」からフローリングに張り替える費用を解説します。
フローリングから張り替える場合
まずはフローリングからフローリングに張り替える際の費用について解説します。
無垢フローリング(6畳) | 15万~20万円 |
複合フローリング(6畳) | 10万~18万円 |
施工前の床材が無垢フローリングのほうが、費用がかかりやすい傾向にあります。
カーペットやクッションフロアから張り替える場合
カーペットやクッションフロアから、フローリングに張り替えた際の費用は以下のとおりです。
無垢フローリング(6畳) | 9万~18万円 |
複合フローリング(6畳) | 8万~16万円 |
畳から張り替える場合
畳からフローリングに張り替える際の費用は以下のとおりです。
無垢フローリング(6畳) | 18万~26万円 |
複合フローリング(6畳) | 12万~23万円 |
フローリングを種類別に張り替えた場合の費用
フローリングを種類別に張り替えた場合の費用について解説します。
- ・クッションフロア
- ・フロアタイル
- ・カーペット
- ・畳
各床材について見ていきましょう。
クッションフロアの費用目安
クッションフロアとは、塩化ビニール樹脂を主成分とする床材のことです。
防水性に優れていることから、トイレやキッチンなどの水回りに使用されることが多い床材です。
フローリングからクッションフロアに張り替える際の費用は以下のとおりです。
張り替え(6畳) | 4万~10万円 |
重ね張り(6畳) | 1万~6万円 |
フロアタイルの費用目安
フロアタイルもクッションフロアと同様に塩化ビニール樹脂を主成分としていますが、フロアタイルはタイル状になっています。
大理石のような高級感を演出したり、木目調でデザイン性を追求したりと、見た目にこだわれるのがポイントです。
張り替え(6畳) | 5万5,000~10万円 |
重ね張り(6畳) | 5万~6万5,000円 |
カーペットの費用目安
カーペットはウールやアクリル、ナイロンなどの素材で作られており、落下時の衝撃を抑えてくれる効果が期待できます。
張り替え(6畳) | 5万~12万円 |
重ね張り(6畳) | 4万5,000~6万5,000円 |
畳の費用目安
畳の張り替え方法は「新調」「表替え」「裏返し」の3種類があり、方法によって費用も異なります。
新調(1畳) | 7,500~3万5,000円 |
表替え(1畳) | 5,000~2万円 |
裏返し(1畳) | 4,000円前後 |
畳の張り替え方法について
畳の張り替え方法には、「新調」「表替え」「裏返し」の3種類があります。
それぞれの特徴や魅力について見ていきましょう。
新調
新調とは、畳をすべて新しいものに変えることを指します。
同じ畳を長年使用していると、どうしても劣化が目立ってきます。
張り替えの目安としては10~20年ですが、畳の状態を見て劣化が進んでいると感じた場合は新調するのがおすすめです。
ほかの張り替え方法に比べて費用は高くなりますが、畳を新しいものに変えるため、当面の間はメンテナンスの必要はありません。
表替え
表替えとは畳の基盤となる畳床は既存のものを使用し、畳表と畳縁を新しくする方法です。表面を新調するため、見た目がきれいに仕上がるのがメリットです。
もし床下の劣化が気になる場合は、新調するのが良いでしょう。
裏返し
裏返しとは既存の畳表を一度取り外し、裏返して使用する方法です。
新調や表替えに比べて費用が安く、手軽に施工できます。
しかし裏返しは、畳1枚につき一度しかできない施工方法のため注意が必要です。
フローリングを張り替える際のポイント
フローリングを張り替える際に、押さえておきたいポイントがあります。
- ・マンションの場合は注意
- ・一部だけを張り替える
- ・DIYで張り替える
これらのポイントを把握して、納得のいく方法で施工を進めましょう。
マンションの場合は注意
マンションの床材を変える前に、必ず管理規約を確認しておきましょう。
管理規約で、使用できるフローリングの種類が限られていたり、変更自体ができなかったりする場合があります。
そのほかにも、以下のような注意点もあります。
- ・作業できる時間帯が決まっている
- ・大家や管理会社に確認する必要がある
- ・施工方法に制限がある
施工後にトラブルが起きないよう、事前に管理規約を確認することが重要です。
また施工中に騒音トラブルを防ぐために、隣接する住民にはリフォームをする旨を伝えておくのが良いでしょう。
一部だけを張り替える
床の気になる部分だけを張り替えることも可能ですが、既存の床との違いが目立ってしまう恐れがあります。
床材の張り替えでは、全体を取り替えるケースがほとんどです。
もし一部の傷や汚れが気になった場合でも、全体の取り換えを検討してみてはいかがでしょうか。
DIYで張り替える
DIYでフローリングに張り替えることは可能です。
しかし高度な技術が必要となり、思い通りの仕上がりにならないことがあります。
見た目や丈夫さにこだわるのであれば、業者に依頼するのがおすすめです。
フローリング張り替えの費用を抑えるコツ
フローリングを張り替える際、できるだけ費用を抑えたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、費用を抑えるためのコツを2つ紹介します。
- ・上張りで施工をしてもらう
- ・複数の業者で料金を比較する
上張りで施工をしてもらう
上張りは既存の床材を剥がす手間を省けるため、張り替えよりも費用を抑えられます。
上張りで施工してもらう場合は、既存の床の状態が良いかを業者に確認してもらいましょう。
もし既存の床材の状態が悪ければ、張り替えを選択するのがおすすめです。
複数の業者で料金を比較する
一つの業者だけで見積もりを取ってしまうと、相場がわからず安いのか高いのかが判断できません。
いくつかの業者で相見積もりをしてもらうことで、同じ施工でも費用の違いを比べられます。
同じ内容で見積もりをしてもらい、費用が安く施工方法にも納得がいく業者に依頼をしましょう。
フローリングの選び方について
どのようにフローリングを選べば良いのか悩んでいる方に向けて、フローリングの選ぶコツについて紹介します。
- ・部屋の雰囲気に合わせて選ぶ
- ・予算内に収まるかどうかを考慮する
順番に見ていきましょう。
部屋の雰囲気に合わせて選ぶ
「今の部屋の雰囲気に合わせて選ぶ」もしくは「これから作りたい部屋の雰囲気に合わせて選ぶ」のがおすすめです。
フローリングの色や柄によって、部屋の雰囲気が大きく変わります。
インテリアとの相性も考えながら、フローリングを決めましょう。
予算内に収まるかどうかを考慮する
費用が予算内に収まるかどうかも、フローリングを決めるうえで重要なポイントです。
価格を決める要素としては、「木の種類」「グレーディング(木の色味や白太の有無などを見て選別すること)」「規格」などがあります。
もし予算を超えてしまった場合は、何を優先にするかを決めておくのが良いでしょう。
まとめ
この記事では、フローリングを張り替える際の費用や選び方などを解説しました。
フローリングの張り替えは、リフォームの中でも大掛かりな作業のため、慎重に進めることが大切です。
フローリングには複合フローリングと無垢フローリングがあり、どちらを選ぶべきか迷う方も多いでしょう。
しかし、種類がいくつかあるということは、ご自身にぴったりのフローリングが見つかる可能性が高いということでもあります。
フローリングの張り替えを検討される際は、この記事を参考にして納得のいく仕上がりを目指してください。
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