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整骨院の内装デザインにおける9つのポイント!工事費用の相場も解説!
整骨院の内装デザインは、訪れる患者に安心感と快適さを提供します。
そのため、ただきれいなデザインにするだけでなく、設備の配置やプライバシーの確保、動線の工夫など、治療に適した機能的な空間づくりが必要です。
本記事では、整骨院の内装デザインにおける9つのポイントと工事費用の相場、さらに注意点について詳しく解説していきます。
これから整骨院の開業やリニューアルを考えている方は、ぜひ参考にしてください。
整骨院の内装デザインを考える前に知っておくべきこと
整骨院の内装デザインは見た目の美しさだけでなく、法的な基準や必要な設備、また患者の快適性とプライバシーを守るための工夫が欠かせません。
さらに、来院者が安心してリラックスできる環境づくりを心がけることが重要です。
ここでは、整骨院の内装に求められる基準や設備について、詳しく見ていきましょう。
構造設備基準がある
整骨院を開業する際には、特定の構造設備基準を満たすことが求められます。
構造設備基準の主な内容は、以下のとおりです。
- 施術室は6.6m2以上
- 待合室は3.3m2以上
- 施術室の面積の7分の1以上の面積を外部に開放
- 施術に用いる器具や手指などの消毒設備がある
- 住居と併用している場合は独立していること
- 施術室と待合室は壁で仕切ること
患者が快適に利用できる広さとして面積が定められており、窮屈さやストレスを感じさせない環境を整える必要があります。
また、複数の施術用ベッドを設置する場合にはカーテンやパーテーションで区切るなど、プライバシーに配慮したレイアウトにすることが大切です。
さらに消防法の基準に基づき、消火器の設置や防火対策も必須です。
地域や自治体によっては保健所の指導内容が異なることもあるため、詳細な基準については管轄保健所に相談しましょう。
設備や機器は必須
整骨院の内装デザインを検討する際、必要な設備や機器をしっかりと整えることは非常に大切です。
特に空調や水道の設備は、日々の治療や患者の快適さに直接影響を与える重要な要素です。
これらの設備が整備されていることで、患者は清潔かつ快適な環境で治療を受けられるようになり、施術者も業務をスムーズに進められます。
また、患者がリラックスして治療を受けるためには、院内の温度管理も重要です。
院内の温度が適切に管理されていることで、患者が治療中も落ち着いて過ごすことができ、施術者にとっても快適な作業環境が整います。
また、患者が安心して利用できるトイレも、整骨院においては基本設備の一つです。
バリアフリー仕様のトイレを設置することで、高齢者や障がいを持つ方への配慮が行き届いた施設となり、どのような患者でも安心して利用できる環境を提供できます。
また、感染症予防の観点からも手洗い場には手指の消毒設備を併設することが望ましく、清潔な環境を維持できることで、患者の安心感も高まるでしょう。
これらの設備が十分に整っていない場合には、専門の業者に依頼して追加工事を行う必要があります。
設備の充実は院内の機能性を高めるだけでなく、患者の満足度も向上させるため、内装デザインを考える際には見逃せないポイントです。
整骨院の内装をデザインする際の9つのポイント
整骨院の内装デザインには、単に見た目の美しさや清潔さを求めるだけでなく、患者の快適さとリラックス効果、機能性も求められます。
適切な内装デザインは患者からの信頼度を高められ、ほかの整骨院との差別化にもつながるでしょう。
ここでは、整骨院の内装をデザインする際の9つのポイントについて詳しく解説していきます。
ターゲットやコンセプトを明確にする
整骨院の内装デザインを計画するにあたり、まずは明確なターゲットやコンセプトを設定することが重要です。
どの層の患者にアピールしたいのか、またどのような印象を与えたいのかが決まれば、内装の方向性が具体化しやすくなります。
例えば、若い女性が通いやすい落ち着いたデザインや、会社員が仕事帰りに利用しやすいシンプルで機能的なデザインなどが挙げられます。
さらに高齢者が多く利用する住宅街では、優しい色合いとバリアフリー仕様を取り入れたデザインなど、ターゲット層によってデザインのアプローチは変わるでしょう。
このようにコンセプトをもとにした内装デザインで、自然と特定の患者層に支持されやすい整骨院となるでしょう。
内装カラーにこだわる
整骨院の雰囲気をつくり出す上で、内装カラーは重要なポイントです。
色によって患者が感じる印象や感情が変わるため、コンセプトやターゲットに合わせて慎重に選ぶ必要があります。
ここでは、整骨院でよく利用される内装カラーについて詳しく見ていきましょう。
ブルー系
ブルー系は青空や水を連想させるため、リラックス効果とともに開放感をもたらします。
ブルーの壁や家具を取り入れることで清潔感も強調され、患者が安心して過ごせる空間となります。
整骨院の内装デザインとしても人気のあるカラーです。
グリーン系
グリーンは自然を感じさせる色で、穏やかな気持ちを引き出し、リラクゼーション効果を高めます。
さらに観葉植物と組み合わせるとリラックスできる空間をつくりやすく、心身ともに落ち着ける治療環境を提供できます。
心を安らげる空間を提供できるグリーン系も、整骨院の内装デザインにはおすすめのカラーです。
オレンジ系
オレンジ系は元気で活力を引き出す色とされ、ポジティブなエネルギーを感じさせます。
治療に対し、前向きな姿勢を持ってもらいたいときに適しているカラーです。
ピンク系
ピンク系は柔らかく親しみやすい色で、特に女性やお子様に好まれる傾向があります。
内装にピンクを取り入れることで温かみのある空間を演出し、リラックスした雰囲気をつくり出します。
ホワイト系
ホワイトは清潔感の象徴であり、病院や医療施設でよく使われる色です。
汚れが目立ちやすいこともあるため定期的な清掃が重要ですが、常に清潔な印象を保つことで患者の安心感が高まります。
木目調
木目調の内装は温かみと落ち着きを提供し、リラックスできる自然な空間を演出します。
木の素材感があることで、患者が心安らかに施術を受けられる環境が整います。
事業の将来性を見据える
整骨院の内装デザインは、将来の事業展開や拡張の可能性を考慮して設計することも大切です。
例えば、新しい治療メニューを追加したり、スタッフを増員したりする計画がある場合、事前に空間や設備を確保しておくと改装コストが抑えられます。
あらかじめ事業の方向性を見据えて、内装デザインやレイアウトを検討することで、長期的な運営に対応できる整骨院となるでしょう。
電力を確認する
整骨院で使用する治療機器や空調設備は電力の消費量が多い傾向にあるため、物件の電力容量を事前に確認しておくことが重要です。
必要な電力が供給できない場合は、追加で電気工事が必要になることもあります。
そのため、内装デザインや機器導入計画を立てる際には電力の確認を忘れずに行いましょう。
動線を意識する
整骨院の内装デザインにおいて、従業員と患者双方の動線を考慮することは、快適で効率的な治療環境をつくる上で欠かせません。
例えば、施術室と備品置き場が離れていると治療がスムーズに進まず、患者に不便な印象を与えてしまいます。
受付から待合室、施術室、トイレに至るまで、患者の移動がスムーズでストレスなく進むように動線を設計しましょう。
また、従業員が効率よく動けるレイアウトを考えることも大切です。
プライバシーを意識しつつ開放感を出す
整骨院では、プライバシーを守りながら開放感のある空間をつくることが求められます。
完全に個室化するのではなく、適度にパーテーションやカーテンを使って仕切ることで、患者がリラックスできる環境を提供しましょう。
ただし、仕切りが高すぎると圧迫感が出てしまいます。
そのため、適度な高さを保ちつつ、患者が安心して治療を受けられるよう配慮が必要です。
照明にもこだわる
整骨院の各スペースに適した照明選びも重要です。
例えば、受付は明るく清潔感が伝わるような照明を使用するのがよいでしょう。
待合室や施術室では温かみのある照明を採用することで、リラックスしやすい環境をつくることができます。
各スペースに合った照明を設置するのも、満足度の向上につながります。
落ち着ける空間にする
整骨院では、患者がリラックスできる空間をつくることが不可欠です。
リラックスできる環境が整っていると、患者は安心して施術を受けられます。
また、施術室や待合スペースなどの空間ごとに雰囲気を調整することで、患者にとって快適な環境を提供できるでしょう。
ユニバーサルデザインの要素を取り入れる
ユニバーサルデザインとは、年齢や障がいの有無に関わらず、誰もが安全かつ快適に利用できる空間を目指したデザインです。
整骨院では幅広い年齢層の患者に対応するため、ユニバーサルデザインを取り入れるのも選択肢の一つです。
例えば、エントランスやトイレに段差をなくしたり、自動ドアを採用したりすることで、車いすの患者や高齢者にも優しい空間を提供できます。
ユニバーサルデザインは、さまざまな人が安心して通える整骨院にするための重要なポイントです。
整骨院の内装工事費用の相場っていくらぐらい?
整骨院の内装工事費用の相場はいくらくらいか、解説していきます。
整骨院の内装工事費用の相場
一般的に整骨院の内装工事費用は坪単価で計算されることが多く、標準的な内装であれば1坪あたり20万円~30万円が相場です。
デザイン性や高級感を求める場合は、坪単価が30万円~50万円ほどに上がります。
さらに差別化を図るためにハイグレードな仕様を求める際には、坪単価が50万円を超えるケースも少なくありません。
整骨院の内装工事を行う際は費用相場を把握しておくことで、予算計画を立てやすくなるでしょう。
整骨院の内装工事費用を抑えるコツ
整骨院の内装工事費用を抑えるためには工夫が必要です。
ここでは、整骨院の内装工事費用を抑えるコツを詳しく見ていきましょう。
居抜き物件を活用する
整骨院の内装工事費用を抑えるための方法として、居抜き物件の利用は有効です。
居抜き物件とは、前のテナントが残していった設備や内装を活用できる物件のことです。
すでに基本的な設備やレイアウトが整っている場合、新たに工事を行うよりもコストを大幅に削減できます。
特に、必要な配線や水回りなどの設備が整っていることが多く、整骨院としての機能を満たしやすいため、内装工事にかかる時間と費用の節約につながります。
ただし、居抜き物件を利用する際には、そのまま利用できる部分と新たに変更が必要な部分を慎重に見極めることが必要です。
また、前のテナント設備やデザインが自院のコンセプトや施術内容に合っているかも確認し、不必要な改装費用がかからないよう計画を立てることが重要です。
複数の業者に見積もりを依頼する
内装工事の費用を抑えるもう一つの方法は、複数の施工業者から見積もりを取得することです。
相見積もりを取ることで、異なる業者のサービス内容や価格設定を比較できるため、自分にとってコストパフォーマンスが高い業者を選ぶことが可能です。
見積もりを比較する際には単に価格だけでなく、デザインや仕上がりの質、施工にかかる期間、アフターサービスの内容など総合的に判断しましょう。
施工実績を確認する
業者を選ぶ際には、公式サイトなどで施工実績を確認することも、費用を抑えるための重要なポイントです。
施工実績とともに工事費用が記載されていると、おおよその費用を把握できるため、コストパフォーマンスの高い業者を選定しやすくなります。
実績が豊富な業者は整骨院や医療施設の内装工事に対する理解も深く、効率的な施工が期待できます。
また、施工例を見ることで、デザインや仕上がりの雰囲気が自院に適しているかの判断もできるでしょう。
さらに、SNSや口コミサイトなどで評判を調べることで、業者の信頼性も確認できます。
整骨院の内装工事における注意点
整骨院の内装工事は、患者やスタッフが快適に利用できる環境をつくるために、細かな配慮と適切な施工が重要です。
スムーズに工事を進めるためには、いくつかの点に注意しながら進行することが求められます。
ここでは、整骨院の内装工事における注意点を紹介していきます。
こまめにコミュニケーションを取る
内装工事を円滑に進めるためには、施工業者とのコミュニケーションを密に行うことが非常に重要です。
工事内容や進捗に関する連絡を怠ると、希望に沿わないデザインや仕上がりになる恐れがあります。
そのため、事前に希望するデザインや細かな仕様をしっかりと伝え、工事が進んでからも要望の再確認を行うことで、誤解や相違を防ぐことができます。
コミュニケーションを怠らないことで、修正が必要な箇所や追加工事を最小限に抑えられ、スムーズで満足度の高い内装工事が実現するでしょう。
構造設備基準は必ず守る
整骨院の内装工事を進める際には、各自治体で定められている「構造設備基準」を厳守する必要があります。
施術室・待合室の面積や換気設備など、医療施設として最低限必要な条件を満たすことが求められます。
そのため、開業する都道府県や市区町村の基準を確認することが大切です。
基準は自治体によって異なる部分があるため、具体的な内容については自治体の公式サイトや地域の保健所に問い合わせて確認しましょう。
構造設備基準を守ることで、安全で信頼性の高い整骨院が整備されます。
まとめ
整骨院の内装デザインは、法的な基準や設備の充実、患者の快適性とプライバシーへの配慮が欠かせません。
カラー選定や動線設計などを工夫することで、リラックスできる空間を提供できます。
また、工事費用を抑えるためには居抜き物件の活用や複数業者からの見積もり取得、施工実績の確認が欠かせません。
これらのポイントを踏まえ、理想の整骨院づくりに向けた準備を進めてみてください。
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